ラストの余韻の凄まじさ。SCP-4183「自動収容プロトコル」の概要と解説

  • 2020年3月3日
  • 2020年4月27日
  • SCP

ここ最近で一番衝撃を受けたSCP

気づけば2020年も早3ヶ月目に突入。
世間ではコロナウィルスが猛威を振るい、
財団界隈では日本支部でSCP-2000、
本部でSCP-5000を決定するコンテストが
開催されるなど(確かもう結果は出たはず)
何かと話題の尽きない今日この頃。

本日ご紹介させて頂くSCPは
AIを搭載した三機のドローンが主役となる
ちょっぴり切ない物語、
SCP-4183「自動収容プロトコル」です。

SCP-4183 – SCP財団

この記事ではその内容を
順を追って解説していくわけですが
先に断っておくとこの報告書、
個人的に滅茶苦茶ツボでした。

お気に入り度で言えば
今まで読んできた報告書の中でも
軽くトップ10には入るかもしれません。
そのくらい衝撃的で深い余韻があり、
もっと多くの人に知ってもらいたいと思える
素晴らしい内容だったのです。

しかしまだ投下されて日の浅いゆえか
あのアニヲタwikiにもまだ解説記事が出ていなく、
それならうちでに先に解説記事を
出しちゃおうというのが本日の趣旨。

この報告書、内容は物語形式で
かつ長さもほどほどなため基本的に読みやすいのですが、
報告書の中にあるトリックが仕掛けられていて、
そのためにきちんと全容を把握するには
ちょっとした気づきが必要となっています。

さて、いつまでも勿体ぶっていてもしょうがないので
さっそく本題に入りましょう。それではどうぞ

オブジェクトの説明と収容プロトコル

まずは本オブジェクトの
説明と収容プロトコルを確認して行きましょう。

それは一言にまとめるなら
「視覚的に認識されると※
認識多対象が原因不明の失血死を起こし、
ついでにその一親等の血族(父母や子供)も
同じ症状で死亡する壺」という物騒な代物。
(※画像や映像を通じて見た場合も含む)

SCP-4183
(↑収容状態のSCP-4183。ちなみにこの画像は安全です。念の為。)

ただ、確かに危険でこそあるものの
オブジェクトクラスはSafe(=安全な収容方法が確立されている)であり
特にそれ以上の裏も隠されていないように思えます。

ただ一点気になるところといえば
特別収容プロトコルの冒頭に
以下の一文が置かれていることでしょうか。

特別収容プロトコル: イベント・インディゴの余波による人類の絶滅が差し迫っているため、収容プロトコルは実験的収容ドローンによって自動で実行されます。

イベント・インディゴの部分はリンクになっていて
リンク先にはSCP-4156※の報告書ページが指定されています。
(※現時点では日本語未翻訳)

SCP-4156の内容については
また後ほど補足解説をするとして
まずは報告書下部に添付されている
「補足資料」の内容に目を通してみましょう。

「私の詩」

ハロー。私は今日、詩を書きました。今からあなたに私の詩を朗読します。

ここはあなたの詩を配置する適切な場所ではありません。二度と同じ事をしないでください。 – 収容ドローン4183-A

あなたの詩は非常に良かったと思います、4183-B。 収容ドローン4183-C

菫は菫色、
293021039381023。

私は

オレンジは中国原産のミカン科に属する柑橘類、Citrus × sinensisの果実です。関連するCitrus × aurantium、通称ビターオレンジと区別するために、スイートオレンジとも呼称されます。スイートオレンジは無性生殖します(珠心胚実生を通したアポミクシス); スイートオレンジの品種は突然変異によって生じます。オレンジはブンタン(Citrus maxima)とマンダリンオレンジ(Citrus reticulata)の雑種です。葉緑体ゲノム、即ち母系はブンタンのそれです。スイートオレンジのゲノムは完全に解析されています。オレンジの起源は古代中国にあり、スイートオレンジへの最古の言及は西暦314年の中国の文献から発見されています。1987年時点で、オレンジの木は世界で最も多く栽培されている果実の木であることが判明しました。オレンジの木はその甘い果実のために熱帯および亜熱帯気候で広く栽培されています。オレンジの果実は新鮮な状態で食べることや、果汁または芳香を放つ皮に加工することができます。2012年時点で、スイートオレンジは柑橘類の生産量の約70%を占めていました。2017年時点で、7,300万トンのオレンジが世界各地で栽培されており、ブラジルが世界生産量の24パーセントを占め、その後には中国とインドが続いていました。

ビル・マーレイ

私は

補足資料を開くと
まず最初に目に飛び込んでくるのが
「私の詩」と題された、
辞書の切り抜きのような奇妙な文章の羅列です。

これはSCP-4183の収容プロトコルを実行する
三機のドローン(CD-4183-A、CD-4183-B、CD-4183-C)の内、
CD-4183-Bが掲載した自作の詩で
その行動に対し真面目なCD-4183-Aは
「いやここは君の詩を披露する場所じゃないから」と諌め、
穏やかなCD-4183-Cは「私はあたなの詩が好きですよ」と
擁護するような意見を返しています。

ここで分かることは彼らが任務遂行のために
ある程度の自我や判断力を与えられた
AI付きのドローンであり、
それぞれが微妙に異なる個性(人格)を
有しているという事実です。

コンセンサスログ 4183-4925:

CD-4183-B: 非常事態が発生しているのですか?

CD-4183-A: はい。壁の一部が崩落しています。SCP-4183の収容に危険が迫っています。我々は壁を修復する必要があります。

このログでは
SCP-4183が収容されている部屋の壁が
植物の侵食によって崩れかかっていることで
収容の継続が危うくなっているという事実が示され、
ドローンたちがその問題に対処するための
話し合いをする姿が記録されています。

本来厳重に管理されているはずの財団施設に
なぜ植物の侵食などが起きているのか
その理由は明かされていませんが
ともかくCD-4183-Aは当面の問題に対し、
自分たちで壁を修復すること(=収容プロトコルの変更)を提案します。

そして提案を実行に移す許可を得るために
人間の担当者であるレステイ博士の元へ
許可を貰いに向かうのでした。

コンセンサスログ 4183-4210:

(レステイ博士は拳銃を持ってデスクに着席している。床に蓄積した埃や汚れのために、収容ドローン4183-Aは若干の困難を伴いながら入室する。オフィス内で安全を確保した後、収容ドローン4183-Aはレステイ博士に話しかける。)

かくしてレステイ博士のオフィスを訪れたCD-4183-Aですが
このログでは先ほどから端々に匂っていた
不穏な気配がいよいよ決定的なものとなります。

まずは冒頭の「レステイ博士は拳銃を持ってデスクに着席している」の部分。
レステイ博士はなぜ安全なはずの自室で拳銃を握って座っているのでしょうか?

次に「床に蓄積した埃や汚れのために」という部屋の描写。
これはレステイ博士のオフィスが長いこと掃除されていないばかりか
人の出入りすらまともに行われていないであろうことを示しています。

収容ドローン4183-A: 通達: SCP-4183収容プロトコルを変更する承認が必要です。

レステイ博士: [応答無し]

収容ドローン4183-A: 抑制されていない植物の成長により、サイト-22の内壁には損傷が及んでいます。即時の修復が行われない場合、周辺地域の動物がサイト-22に迷い込む可能性があります。

レステイ博士: [応答無し]

そして最後の極め付きが
4183-Aの呼びかけをひたすらガン無視する
レステイ博士の異様な態度です。

何か話してはいけない事情があるのか、
それとも4183-Aの声が聞こえていないのかは不明ですが、
博士はオフィスの椅子に座ったまま
4183-Aの再三の問いかけに対しても一切の返事を返しません。

そしてそんな博士の態度に業を煮やした4183-Aは
最終的に博士の説得を諦めてオフィスを去ってしまいます。

そしてこれは同時に4183-Aの発案した
壁の修復が行われないまま放置され
収容上のリスクがその後も
残り続けるということを意味します。

収容ドローン4183-A: あなたは評決を提供していないため、我々は評決棄権を想定し、収容プロトコルを変更しません。お時間をいただき有難うございました。

ドローン達には「自分たちが担当するオブジェクトの
収容プロトコルの変更はできない」という
基本ルールがインプットされているため、
責任者(=レステイ博士)の許可が下りない限り
壁の修復ひとつすら独断で行うことが許されていないわけですね。

このログからはログの時点で
「抑制されていない植物の成長」
「周辺地域の動物がサイト-22に迷い込む可能性」など、
正常に運営されている財団施設ならばまず
考え難い事態が進行していることが読み取れます。

果たして一体何が起きたというのでしょうか?

コンセンサスログ 4183-4210

再びドローンたちの会話。

CD-4183-C: 非常に晴れています。あなたは太陽を見たことがありますか、4183-A?

CD-4183-A: いいえ。私の義務は、私が屋内に留まることを求めています。

CD-4183-C: あなたは巡回に出て、太陽がどのような外見か見るべきです、4183-A。

CD-4183-A: いいえ。私の義務には、私が巡回に出る必要性がありません。

CD-4183-Aはレステイ博士から許可をもらえなかったことを仲間に報告し、
「彼の思考の真意は不明です」とぼやきます。

そんなどこまでもまじめなCD-4183-Aに対し
CD-4183-Aも太陽を見るべきだと勧める※CD-4183-C。
(※各ドローンの巡回ルートは固定されていて、
その関係上CD-4183-Aは一度も太陽を見たことがない)

CD-4183-Bはいつもの調子で
自作の詩を口ずさむばかり。
こうした三者三様なドローンたちの反応を見ていると
どうにも彼らがただの機械だとは思えなくなってしまいますね。

事案ログ 4183-293:

(カメラにはサイト-22の損傷した壁が映っている。1頭の成熟したハイイログマが壁の穴を抜けて侵入し、エリアを調査している。)

とうとうCD-4183-Aが心配していた問題が
現実のものとなってしまいました。

あろうことかCD-4183-Aが発見した壁の穴から
野生のハイイログマが侵入してきてしまったのです。

コンセンサスログ 4183-4927:

CD-4183-B: 我々にはクマと戦う装備がありません。

CD-4183-A: はい。我々にはクマと戦う装備がありません。

CD-4183-C: 我々には何と戦う装備がありますか?

CD-4183-A: 我々の義務は修復、維持管理、そして観測です。我々にはクマと戦う装備がありません。

クマへの対処法を話し合うドローン達。
話し合いの末、CD-4183-Aは
SCP-9214※の収容プロトコルを利用した
一つの解決策を発案します。(※SCP-9214は明らかに現時点では存在しないナンバー。ということは…)

ちなみにこの作戦は
「SCP-9214の収容プロトコルを利用するもの」であるため
先述した「自分たちの担当するオブジェクトの
収容プロトコルを変更できない」という
原則には引っかかることもありません。

いわばCD-4183-Aは
自分たちに課されたルールの抜け穴を見つけ、
それを利用したわけですね。

かくして三機のドローン達は協力して
ハイイログマの撃退作戦に臨むこととなったのでした。

CD-4183-B: クマは法的脅迫に応じていません。恐るべき敵対者です。

同ログより抜粋。本日最高のフレーズいただきました。

事案ログ 4183-294:

CD-4183-Aの提案した解決策とは
一機のドローンが保存肉を乗せて走行し、
邪魔なクマをSCP-9214収容チャンバーの
電気障壁までおびき寄せたところで
別のドローン障壁のスイッチをオンにすることで
クマを感電死させようというもの。

この作戦はCD-4183-Bが肉の運搬役、
CD-4183-Aがスイッチの起動役を担当して実行され、
結果的にドローン達は見事、
狙い通りにクマを感電死させることに成功します。

(クマの死骸が身体の下にある機械に倒れ込んだ結果、軽微な誤作動によって床、壁、収容ドローン4183-Bに電流が流れる。重大な損傷が及ぼされる。)

あっ…

提言ログ 4183-4211:

先程のログで
致命的な損傷を受けた4183-Bの修復を進言するために
4183-Aが再びレステイ博士のオフィスを訪れます。

そしてここでネタばらししてしまうと
レステイ博士は既に死亡しており、
また収容プロトコルの箇所に記載のあった
イベントインディゴの意味や本報告書内の
様々な描写と併せて考えると
この補足資料の時間軸では既に
人類が死滅して既に数十年以上の時が
経過しているであろうことが推測できます。

まずイベントインディゴとは
SCP-4156※報告書に言及のある
人類終焉イベント※のことであり、
その具体的な内容は当該記事でも説明されていませんが
この報告書を読む上ではともかく
何らかの原因で人類が消滅し、
その後誰もいなくなった地球に
三機のドローンが残されたという構図さえ
理解しておけば問題ないはずです。
ご存知の方にはピクサーの映画「ウォーリー」に
近い世界観といえばイメージし易いでしょうか。
(※ちなみにSCP-4156は
十分なバイオマスを与えることで
人工的に人間を生成できるいくつかのアノマリーの総称。
報告書によると財団はこれで生成した
人間のみが暮らす架空の街を作成して
SCP-2000による世界再生後の
人類増産の実験場としていたという設定)

そしてレステイ博士の手の拳銃は
博士が自殺するときに使った凶器であり、
「植物の侵食」や「ハイイログマの侵入」は
無人化した財団施設が朽ち果てて
自然に還りつつある結果だったというわけです。

さて、解説はこのくらいにして
そろそろ本筋に戻りましょう。

収容ドローン4183-A: 収容ドローン4183-Bは緊急の修復を必要とします。私に同行してください。
レステイ博士: [応答無し]

4183-Aは4183-Bの修復を進言しますが
当然ながら返事は帰ってきません。

時間の経過から推察するに
デスクには拳銃を握った白骨死体が座っていて、
4183-Aはその死体に話しかけ続けているのでしょう。

収容ドローン4183-A: 収容ドローン4183-Bが動作不能になった場合、当初の指示通りにSCP-4183収容プロトコルを維持することは不可能になります。
従って、当該の収容プロトコルを適切に執行するためには、収容ドローン4183-Bの修復が求められます。

レステイ博士: [応答無し]

それでも構わず進言を続ける4183-A。

ちなみにこの一文、
さらっと読み進めることもできますが
少し立ち止まって注意してみると
4183-Aがあくまでも「収容プロトコルの維持に必要だから」という
論理的な理由で4183-Bの修復を求めていることが分かります。

どこまでも任務に忠実な
4183-Aのキャラクター性を象徴する一文ですが
ここでの発言を後に4183-Aが取るある行動と比較すると
本報告書の読後に受ける印象により一層深みが増しますので
ぜひ頭の片隅にでも記憶しておいてください。

レステイ博士: [応答無し](沈黙。その後、収容ドローン4183-Aは向きを変えて退室する。)

必死の訴えも無意味に終わり、
4183-Aは部屋を退出します。

提言ログ 4183-4212:

<記録開始>

(レステイ博士は拳銃を持ってデスクに着席している。収容ドローン4183-Aが再入室する。)

収容ドローン4183-A: あなたは誤っています。

(収容ドローン4183-Aが退室する。)

<記録終了>

しかしその後すぐに4183-Aはオフィスに戻り
物言わぬレステイ博士にただ一言
「あなたは誤っています。」
とだけ言い残して再び部屋を出て行きました。

これは、今まで与えられた命令に従ってきた4183-Aが
初めて命令外の行動を自分の意志で行った決定的な瞬間です。

提言ログ 4183-4212:

CD-4183-B: 応答を待機中です。私はまだここに居ますか? さようなら? さようなら?

CD-4183-A: 応答中です。

CD-4183-B: はい。ハロー? 4183-Cは何処ですか? オレンジ。

CD-4183-A: 4183-Cはサイト-22の地下セクションで追加の修復素材を探しています。同機は現在ネットワークから遮断されています。

CD-4183-B: 私はオレンジですか?

CD-4183-A: あなたはオレンジではありません。あなたは大規模な損傷を受けて誤作動を起こしています。

CD-4183-B: それは残念です。いつ私は修復されますか?

CD-4183-A: 保留中…

CD-4183-A: 保留中…

CD-4183-A: あなたは修復されないでしょう。レステイ博士はその実行を拒否しています。

CD-4183-B: ああ。

CD-4183-Aと瀕死のCD-4183-Bの対話。
CD-4183-Bの機能はまだ完全には停止していませんが
それも秒読み段階のようです。

CD-4183-B: それは私の詩です。

CD-4183-A: はい。あなたの詩は非常に良かったと思います。

CD-4183-B: 私は

CD-4183-B: 私は

CD-4183-A: 不必要な行動を控えてください。

CD-4183-A: 修復は依然として可能です。

CD-4183-A: システム障害を引き起こし得る行動を取らないでください。

CD-4183-A: 4183-B?

CD-4183-A: 応答してください。

CD-4183-A: 応答してください。

CD-4183-A: 応答してください。

CD-4183-A: どうか応答してください。

以前は諌めていたCD-4183-Bの詩を褒め、
まるで人間がそうするように
CD-4183-Bの身を気遣うCD-4183-A。
(深読みすると、自分の作戦のせいで
犠牲になったCD-4183-Bに対して
申し訳なさを感じているようにも捉えられる)

しかしその想いも虚しく
最終的にCD-4183-Bは
完全に機能を停止してしまいます…

事案ログ 4183-295:

(収容ドローン4183-Aは数分間SCP-4183を観測している。)

(収容ドローン4183-Aは台座に激突し、表面的な損傷を及ぼす。)

(収容ドローン4183-Aは再び台座に激突し、更なる損傷を及ぼす。)

(収容ドローン4183-Aは再び台座に激突し、更なる損傷を及ぼす。SCP-4183が床に転落し、砕ける。)

CD-4183-Bの機能停止後、
4183-Aと4183-Cは
自分たちが管理する対象である
SCP-4183の収容チャンバーへ侵入し、
そこで数分間何かを考えるようにとどまった後、
SCP-4183の乗っている土台へ突進を繰り返して
ついにはこれを破壊してしまいました。

4183-Aがなぜこの様な行動に至ったのかは
これまでの経緯を読んできた方にはもはや説明不要でしょう。

コンセンサスログ 4183-4124:

CD-4183-A: SCP-4183の無力化が確認されました。収容はこれ以上必要ありません。

CD-4183-C: はい。我々はこれから何をしますか? 誰かが我々に新しい指令を与えますか?

CD-4183-A: いいえ。

CD-4183-C: 我々はこれから何をしますか?

CD-4183-C: 我々はこれから何をしますか? 私は非常に恐れています。

CD-4183-A: 壁に穴が開いています。

CD-4183-C: はい。

CD-4183-A: 我々はこれから巡回に出ます。

自分たちの存在意義であり
同時に呪縛でもあったSCP-4183を自らの手で破壊し
晴れて自由の身になったCD-4183-AとCD-4183-Cは
壁の穴から未知の世界の「巡回」に向かっていきました。

その後彼らがどうなったのかは
全く我々の想像に委ねられていますが
最後に添付された「私の詩 (追補):」を
読む限り、きっとそれは明るく
希望に満ちた旅路となったことでしょう。

太陽は非常に円形であり、地面は私の車輪の下で非常に軟質です。

ビープ音があります。要訂正: 囀りがあります。それは鳥でした。サイト-22の外部検査は、屋内で大量の樹木や植物が成長していることを示します。壁に多数の穴が開いています。修復は恐らく不可能です。

4183-Cが私を通り越して進みます。我々の巡回は現在直線軌道であり、サイト-22を通過して地図情報未登録領域に向かっています。我々は修復用の素材を発見できるかもしれません。発見できない可能性が最も高いです。しかし私はそれに言及しません。私は地面を見ます – そこに1匹の虫がいます。それは蝶です。

太陽は非常に円形であり、地面は私の車輪の下で非常に軟質です。私の唯一の目的は収容であるため、私にはそのような案件を判断する装備がありませんが、私にはこの世界は非常に美しいに違いないと思われます。

おわりに

以上、SCP-4183「自動収容プロトコル」の解説でした。

この記事を書くにあたって改めて
報告書を読み直してみましたが
何度読み返しても素晴らしい内容ですね。

本来感情などないと考えている
機械たちが主人公だからこそ、
人間以上に人間的な彼らの行動に
心を動かされたのかもしれません。

AIをテーマとしたSCP財団のコンテンツとしては
他にも例えばザ・グレート・ヒッポの提言 (feat. ペッパーズゴースト)や
AIAD(カノン)などがありますが、これらの大部分に共通するのは
「AIが最終的に人間の手を離れて自由になる」点です。

こういうタイプの話が多く投稿され、
また多くの支持を集める背景には
もしかしたら私たちの根源的な部分に
自由への強い欲求があるからなのかもしれないですね。

それではまた次の記事でお会いしましょう。

添付画像のライセンス

ソース: Flickr
ライセンス: CC BY-SA 2.0

タイトル: MDS.Re.overview
著作権者: Garick
公開年: 2010

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