衝撃!ラストのどんでん返しでド肝抜かれるおすすめ映画10選

エスターのキャプチャ映画

はじめに

どんでん返し。

歌舞伎の強盗返から転じたこの言葉は、
今では主に小説や映画において
最後の最後で鑑賞者の予想を裏切る結末を持ってくる
表現技法として広く一般に膾炙しています。

そして私が本日ご紹介するのは
そんなどんでん返しのカタルシスが存分に味わえる
非常に刺激的な10の映画作品です。

ただ、テーマの性質上
『ここで紹介される映画にはどんでん返しがある』
というネタバレは避けられませんので、
映画を観るときは前知識ゼロで楽しみたいという方はご注意ください。

それではどうぞ。

ド肝抜かれるどんでん返しのある映画10選

真実のゆくえ

真実のゆくえのキャプチャ

教会のスキャンダルをめぐるリチャード・ギア主演の法廷ドラマ

カトリックの教会で大司教が惨殺される殺人事件が発生。

その現場近くで血まみれの状態で発見され、
状況から事件の犯人であることが確実視されていた
聖歌隊所属の19歳の青年アーロン(演:エドワード・ノートン)を
金や名声には目がないが腕は確かな辣腕弁護士
マーティン・ベイル(演:リチャード・ギア)が弁護するという筋書きの法廷ドラマ。

聖職者の殺人事件という
いかにも裏のありそうな事件を火種として、
大物政治家の暗躍や被害者となった司教に係る秘密など
隠されていた真実が少しづつ解き明かされていく過程は実にスリリングですし、
また最初の内は俗物にしか見えない主人公のベイルも
物語が進む中でその奥底に真実を求める正義の心があることが分かるようになっていて
主人公として十分に魅力的な存在です。

そして何より映画の最後で最大の真実が明かされる
あのシーンの衝撃といったらすさまじいものでした。

勘のいい方なら途中で察するのかもしれませんが、
私は最後までああなるとは予想できず、
初見時はしばらく半ば放心したようになったものでした。

総じて推理モノやサスペンスが好きな人にはたまらない一作。
ハッと目が覚めるような映画をお求めの方はぜひ。

the guilty

The Guiltyのキャプチャ

1時間30分ずっと警察署の中!なのに最後まで退屈させないスゴイ映画

the guilty(罪)の名を冠するこの作品は
ある理由から警察の緊急電話対応係となった
男性警官アスガー(演:ヤコブ・セーダーグレン)を主役とする
デンマークの映画です。

デンマークの警察といわれても
多くの方はぱっとイメージが湧かないかと思いますが、
基本的には日本の110番通報と大差なく、
作中では電話の向こうで助けを求める通報者を
主人公が電話越しの指示のみでどうやって助けるのかが
一つの大きな見どころとなっています。

しかし、この映画が本当に凄いのは
『映画の場面の9割5分くらいがアスガーの電話対応シーン』という
アクションも爆発も一切ない地味な場面の連続でありながら、
観るものを最後まで画面にくぎ付けにする面白さがあることであり、
その原動力となっているのはなんといっても本作が持つ圧倒的な没入感です。

劇中では電話の向こうの相談者の姿が一切映し出されることがないために、
観客は自然とアスガーと同じように
電話の相手の声や会話の内容から相手の状況を
推測せざるを得ない状況に置かれることになります。

つまり、アスガーも観客側も与えられる情報が全く同じだから
アスガーの焦り、困惑、推測、憤りなどが
まるで自分事の様にダイレクトに伝わってくるわけですね。

そして、その情報の限定性を利用した
『どんでん返し』の仕掛けもまた素晴らしい。

これ以上はネタバレになってしまうので
多くは話せませんが、私はこの映画の中で
最も重要な秘密が明かされるあるどんでん返しの場面では
「そうきたか~ッ!」と自分のipad proを持ちながら
思わず部屋の中で一人唸ってしまいました(笑)。

このように、極めてスリリングで、
最後まで飽きることなく観られる映画ですので、
映画を通じてハラハラドキドキの体験を味わってみたい方は
ぜひともこのthe guiltyを観てみてください。

シークレット•ウィンドウ

シークレットウィンドウのキャプチャ

人間の狂気とジョニデの熱演が同時に楽しめるサスペンス映画

妻との離婚問題でスランプ中の人気作家のモート(演:ジョニー・デップ)のもとに
ある日自身の小説の盗作を訴えるシューター(演:ジョン・タトゥーロ)という男が現れ、
あくまでも盗作を認めようとしないモートを
常軌を逸した方法でじわじわと追い詰めていくというあらすじのアメリカ製サスペンス映画。

原作がホラー小説の大家
スティーヴン・キングの小説作品ということもあり、
確実に逃げ場を奪われていく恐怖感はかなりのもの。

またあのジョニー・デップ主演ということで、
普段映画をあまりみない方にも
興味を持って頂きやすい一作だったりします。
(決して本作に某海賊映画のような爽やかさを期待してはいけませんが…)

一方で最後のどんでん返し要素については
かなり衝撃的であることは間違い無いのですが
人によっては途中でオチが読めてしまったという感想も一定数見受けられるため、
今回ご紹介する中では比較的先が読みやすいタイプの作品だと言えるかもしれません。
(ちなみに私は勘が鈍いので、ネタバレ直前まで全く気づきませんでした…)

もっともそれを差し引いても
ジョニデ主演、リアルな人間の怖さ、味のあるラストシーンなど
見どころ十分な作品ですので、
本紹介でご興味が湧いたら
是非とも可能な限り前知識ゼロの状態で観てみてください。

エスター

エスターのキャプチャ

この「少女」何かがおかしい。

9歳という年齢にそぐわない知性と
冷酷さを兼ね備える少女、エスター(演:イザベル・ファーマン)が、
流産の経験をトラウマに持つ
既婚女性ケイト(演:ヴェラ・ファーミガ)に孤児として引き取られ、
その家庭を少しづつ破壊していくホラー映画。

この映画の魅力の9割9分はエスターの存在にあり、
上映時間中観客はひたすら
その可憐な見た目に見合わない彼女の
邪悪さと大胆さに恐れおののき続けることになります。

そして、観客の恐怖と好奇心がピークに達したところで
明かされるエスターのある秘密に
あなたもきっと度肝を抜かれること間違いなし。

非力なはずの少女に恐怖を感じる
これまでにない映画体験をご所望の方はぜひ。

ファイト•クラブ

ファイト・クラブのキャプチャ

モラルも社会規範もぶっ壊せ!映画史に大きな爪痕を残した問題作

大手自動車会社に勤務し、
あらゆる高級品に囲まれた満たされた生活を送る
『僕』(演:エドワード・ノートン)が
タイラー・ダーデン(演:ブラッド・ピット)と名乗る
怪しげだが魅力的な男と出会ったことをきっかけとして
ファイト・クラブと称する
殴り合いのための秘密組織の結成に関わっていくお話。

ユージュアル〜と並んで、
既にあまりにもその名が知れ渡っているために
わざわざ紹介すべきかどうか迷った一作ですが、
今回のテーマであるどんでん返し要素を筆頭に、
現代の物質至上主義に対する批判を含む深いテーマ性や
オスの本能が解放されるカタルシス、
そして映画自体と並んで伝説となった
ブラッドピット演じるタイラー・ダーデンの格好良さなど
実際に非常に見どころの多い作品です。

一つ注意点を挙げるとすれば、
極めて暴力的かつマッチョイズム溢れる内容ですので、
基本的に女性や小さい子供が好む作風ではないと思います。

男による男のための映画ですね。

グッド•ネイバー

グッド・ネイバーのキャプチャ

Youtuberに憧れる若者二人の『いたずら』が招いた結果とは…

アマプラで映画を探していたところ、
聞いたことのタイトルながら
なかなかの高評価を得ていることに興味を惹かれ、
半ば暇つぶし感覚で見始めたこの映画。

しかし、その内容は良い意味で予想を裏切るものでした。

この映画で描かれるのは、
まだ高校生の少年2人による
隣家の老人に対するある「いたずら」。

その内容は老人の家に隠しカメラを仕掛けたうえで
偽の幽霊騒ぎを仕掛け、老人が怖がる様子をリモートで観察しつつ撮影し、
最後に一連の動画を「実験」と称してネットにアップしてバズろうという
如何にも現代のアホな若者っぽいけど冷静に考えなくても
完全に犯罪に足を踏み入れてしまっている過激なもの。

しかし、ターゲットの老人は
少年たちの巧妙な仕込みにもかかわらず、
なぜか一切怖がるような素振りを見せず、
それどころか時折長時間一人で地下室に篭るなどの
奇行を繰り返し、それが観察する少年たちを逆に不安にさせていく。

なぜ老人は怖がる様子を見せないのか、
地下に一体何があるというのか、
そしてこの「いたずら」は
最終的にどういう結末を迎えるのか…
といった感じでぐんぐん興味を惹きつけられる内容となっています。

映像の作りやロケーションの少なさには
ややB級感を感じるものの、随所にミスリーディングや
構成の工夫、そしてこちらの意表をつく
「どんでん返し」の要素が散りばめられており、
私にとっては「観てよかった」思わぬ掘り出し物となった一作でした。

ミスト

ミストのキャプチャ

逃げ場のない霧の中、極限の人間心理を描くホラー映画

異形の怪物が潜むミスト(霧)の発生によって
小さなスーパーマーケットに閉じ込められた
人々の姿を描くパニックホラー映画。

そのあまりに衝撃的なラストから
これまで度々語り草となってきた本作ですが、
非常事態に陥った人間の行動、心理や
正しい決断を行うことの難しさなど
観る側に多くのことを考えさせる深みのある映画としての一面もあります。

特に主人公の行動とその結果については
人によって鑑賞後の評価や解釈に違いが出やすいポイントですので、
可能なら友人やパートナーと一緒に観て
お互いの感想の違いを確かめてみるのも面白いかもしれませんね。

ユージュアル•サスペクツ

ユージュアル・サスぺクツのキャプチャ

『どんでん返し』といえばこの映画は外せない

誰もその正体を知る者がいないという
大物ギャング、カイザー・ソゼの命令で
5人の様々な技能を持つアウトロー達が実行した
麻薬密輸船の襲撃事件の全容を、
事件の唯一の生き残りとなったキント(演:ケヴィン・スペイシー)という男が
警察署での取り調べの中で回想するという
一風変わったスタイルのサスペンス映画。

「どんでん返し」「映画」の話になると
必ずといっていいほど名前の挙がるこの作品ですが、
ラストシーンの衝撃度は公開から20年以上が経過した今もなお色あせません。
未見の方はぜひ。

ビューティフル•マインド

ビューティフル・マインドのキャプチャ

天才数学者が巻き込まれた国家的陰謀の正体とは

ゲーム理論をはじめとする数々の功績を残した
実在の数学者ジョン・ナッシュの半生を題材とした作品。

ナッシュの学生時代からゲーム理論発見に至るまでを描く
伝記的映画的な性格を持ちながら
ナッシュが政府の秘密作戦に加担させられ、
次第に追い詰められていくサスペンス要素も絡めた本作は、
その劇的な演出で当時のアカデミー脚色賞をはじめとする
4部門を受賞する高い評価を獲得しました。

惜しむらくは伝記映画ということで
ジョン・ナッシュに知識があると必然
この映画の肝であるトリックにも
早い段階で気づいてしまう可能性が高いという弱点はありますが
それを差し引いても人の心に訴える強い力のある作品ですので
まだみた事がないという方は是非この機会に観てみてください。

ちなみに、主人公は数学者ですが
映画を見るのに数学の知識は不要ですので
数字を見ただけでアレルギーが出るという方も安心して鑑賞してください(笑)。

女神の見えざる手

女神の見えざる手のキャプチャ

逆転に次ぐ逆転!仕事に命を捧げた女ロビイストの鬼気迫る政治ドラマ

日本ではまだなじみが薄いものの、
アメリカやヨーロッパでは選挙戦の時期になると
必ずと言っていいほど話題に上るロビー活動という言葉。

続いてご紹介する映画『女神の見えざる手』が描くのは
そのロビー活動のプロフェッショナルであるロビイストの世界です。

本作の主人公はアメリカの一流ロビー会社に所属し、
圧倒的な有能さで政界にも強い影響力を持つ
女性ロビイストのエリザベス・スローン(演:ジェシカ・チャステイン)。

そんな彼女がある時、
サンフォードという大物議員から
銃保有に賛成する女性を増やしてほしいという
依頼を持ち掛けられたにも関わらず、
それを一蹴したことから物語は動き始めます。

圧倒的な資金力を持つ銃保有支持派に加え
かつての上司や直属の部下までを敵に回し、
あえて不利な銃規制側の陣営についたスローンは
しかし持ち前の仕事力で圧倒的不利な状況を
時に華麗に時にモラルぎりぎりの泥くささで覆していく。

その辺りの駆け引きが実にスリリングで面白く、
次から次へと予想外のどんでん返しが起こるので
最後まで飽きることなく観られるほか、
意外とよく知らないロビイストの活動内容や
現代アメリカの政治の抱える課題の一端も知ることができ、
社会派作品としても十分すぎるほど見ごたえのある内容となっています。

また、監督独特のセンスなのでしょうか、
本作品はセリフ回しやカットがどれもスタイリッシュでテンポもよく、
加えてロマンスの要素や仕事に対する向き合い方について
考えさせられる部分もあったりするなど
単なる頭脳戦に収まらない多面的な魅力があるのも
私が本作を多くの人におすすめしたくなったポイントです。

総じて、映画にどんでん返しのスリルを期待する人は勿論、
ロビイストの仕事に興味のある方や
現代アメリカの政治に興味のある方、
あるいは現代的な女性の働き方に興味のある方にとっても
本作は価値ある映画体験になり得るのではないかと思います。

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