【ジョジョ】暗殺チームのスタンド能力は本当に暗殺向きなのか?

ジョジョの奇妙な冒険

暗殺チームのスタンド能力を考察!

こんにちは、daimaです。

現在放送中のジョジョ五部アニメ版は
作画良し演出良しアニオリ良しの三拍子で
原作既読組から見ても本当に面白いですね!。

さて本日は
そんなジョジョ五部の中でも敵役である
『暗殺チーム』にフォーカスしてみたいと思います。

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(TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』より)

暗殺という危険な任務に従事し、
それに相応しい強力なスタンドと
プロとしての矜持を持った彼らは
ジョジョ五部のストーリーを
大いに盛り上げてくれている存在です。

しかしながら
第五部を初めて読んだ時から
私の心には『暗殺チームの能力は
本当に"暗殺"向きなのか?』
という
素朴な疑問が引っかかり続けていました。

というのも暗殺行為というのは
『手段』や『実行者』が特定されないように
ターゲットを始末すること
がまず前提にあり、
たとえどんなに強いスタンドであっても
無駄に目立ってしまったり
使える状況が限定的なスタンドは
暗殺向きとはいえないはずだからです。

例えば第四部に登場した
レッド・ホット・チリペッパー
電線を介して他人の家に忍び込めるため
非常に暗殺に向いたスタンドですが、
第三部に登場したクリーム
能力発現時に周囲の状況を視認できず
ターゲット以外のものも
無差別に飲み込んでしまう性質があるため、
暗殺には向いていないスタンドであるといえます。

今回はそのような理屈に基づいて
劇中での描写を参考にしつつ、
暗殺チームの各メンバーのスタンド能力を
『本当に暗殺向きなのか?』
という観点で考察してみたいと思います。

【ご注意】当記事には『ジョジョの奇妙な冒険第五部 黄金の風』のネタバレ要素が含まれます。

ホルマジオ


(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 4』集英社 より)

スタンド能力 : リトル・フィート


(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 5』集英社 より)

【破壊力 - D / スピード - B / 射程距離 - E / 持続力 - A / 精密動作性 - D / 成長性 - C】

刃物のような
右手人差し指で切りつけた対象を
徐々に小さくするスタンド能力。

作中ではボールペンや車といった物体から
猫や人間(自分自身含む)といった生物まで
様々なものを小さくさせていました。

自分以外を小さくする場合は
時間をかけてゆっくり縮める必要があり
例えば身長170cm前後のナランチャが
7cmに縮むまでには
10分程度(作中の描写から推測)の
時間が必要となるようです。

ただし自分自身を小さくする場合と
小さくしたものを元のサイズに戻す際は
時間をかけずに一瞬で大きさを
変化させることが可能。

また小さくしたものを
元のサイズに戻す際には相当の勢いがつき、
例えばボールペンが元のサイズに戻った際には
ナランチャの手の甲を貫通していました。

ちなみに人を小さくする場合
その服や靴も対象の一部と認識されるため
体から離れない限り身につけている本人と
全く同じ比率で服や靴も縮み続けていきます。

能力の評価

アニメではイルーゾォが
この能力を「くだらねー能力」
笑っていましたがとんでもない。

応用性に富んだ
様々な場面で活躍する優秀な能力です。

まず自分が小さくなれるという点は
単純に敵に発見されづらくなることはもちろん、
配管や換気扇から屋内に侵入したり、
車に忍び込んで細工をしたり、
ポケットやバッグに忍び込んで尾行したり
といった潜入工作活動をも容易にします。

加えてものを小さくする能力は
工夫次第で容易に人を殺す凶器となり得ます。

それが如実に示されたのは
暗殺チームが初めて顔出しした
アニメ第10話のとあるアニオリシーン。

このシーンでホルマジオは
ターゲットの飲み物に小さくした車を混入し、
ターゲットがそれを飲み干した後で
能力を解除することによって
ターゲットを内部から破裂死させる
という
なんともエグい暗殺法を披露していました。

また小さくする能力は他にも
ものの持ち運びを楽にする
というメリットがあります。

これは武器や麻薬といった
価値は高いが運搬にリスクが伴う品物を
運ぶにはうってつけの長所であり、
もし暗殺チームが麻薬の利権を手にしていれば
ホルマジオが最高の運び屋になっていたことは
想像に難くありません。

とはいえそんな本スタンドにも
当然ながら弱点はあり、
その際たるものは腕っ節の弱さです。

破壊力Dというのは
パワーが並の人間より低いことを意味しており、
これは自分で『パワーはそれほどでもない』と
語ったイルーゾォのマン・イン・ザ・ミラーより
さらに低い評価です。

また自分を小さくすることは
敵に発見され辛くなるメリットがある反面で
体重の減少による衝撃や毒への耐性が落ちるなど
肉体的耐久力の大幅な低下が懸念され、
また原作でホルマジオが語っていたように
鳥や蜘蛛などの小動物に襲われるリスクも増えます。

結論

総じて得意なことと苦手なことが
はっきり分かれているスタンド能力。

特に戦闘に関しては
他メンバーに比べて大きな不安が残りますが
運搬、諜報、工作への高い適性は
間違いなく暗殺に適した長所であり、
それにホルマジオの頭のキレが加われば
十分暗殺向きのスタンドであると言えるでしょう。

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

イルーゾォ

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 5』集英社 より)

スタンド能力 : マン・イン・ザ・ミラー

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 6』集英社 より)

【破壊力 - C / スピード - C / 射程距離 - C(「鏡の中」の世界では数百m(B)) / 持続力 - D / 精密動作性 - C / 成長性 - E】

鏡の中にもう一つの世界を作り出し、
鏡を窓口としてその世界と現実世界を
自由に行き来する能力です。

鏡の世界の射程は数百メートルほどで
内部の風景は一見現実と全く同じようですが
すべてのものが鏡写しのように反転しており、
イルーゾォが許可したもの以外の生物が
一切存在しないという違いがあります。

『許可』するものの設定は
本体のイルーゾォが細かく指定することができ、
作中では敵の本体のみを許可することで
スタンドと分離させ無力化したり、
自分の体の中に侵入したウイルスだけを
許可しないことで強引に体から
ウイルスを取り除くなどの
応用を見せていました。

また、作中の描写を見る限り
鏡に引きずりこむ行為にパワーは関係ないようで
対象が鏡に映っていてかつ
スタンドの手が届く範囲にいさえすれば
どんなにパワーの強い相手でも
無関係に引きずり込めるものと推測されます。

加えて鏡の中の世界から
外の世界に干渉できるのは
本体のイルーゾォだけ
であり、
それ以外の引きずり込まれた第三者は
現実世界からは全く存在が認識できず
小石一つ動かすこともできません。

一方で目立つ弱点としては
鏡の世界を作ることにパワーを使うため
スタンド自体の破壊力やスピードは弱い
という点と、鏡を通じてしか
外の世界の状況を確認できないため
見当違いで予期しないものを
引きずり込んでしまうリスクがある
といった点が挙げられます。

能力の評価

暗殺チームに限らずジョジョ全体で見ても
トップクラスに強力かつ有用な能力です。

まず絶対安全な別世界を通って
自由に移動できる特性は
偵察、潜入、拉致、脱出、暗殺など
あらゆる場面で威力を発揮するでしょうし、
何より一度引き摺り込んでしまえば
どんな強力なスタンド使いであっても
確実に無力化できる※
(しかもその条件も比較的軽い)
というのはまさに反則的凶悪さであると
言わざるを得ません。
(※DIO様やヴァニラなど例外はありますが)

その強さはジョルノら
スタンド使い三人を一人で相手し、
しかも最後の最後でジョルノが
捨て身の策を取るまで
絶対的な優位を保ち続けた
事実からも伺うことができるでしょう。

ただ、それでもあえて
本能力の欠点を挙げるならば、
前述の能力説明でも触れた
スタンドの腕力不足
万が一の引きずりこみ間違いのリスク
そして『鏡の世界を作るために
大量にパワーを消費する』という
発言から懸念される持続時間の上限
気になるところでしょうか。
(スタンドパラメータの持続力もDと低め)

結論

持続力次第で評価は変動しますが
基本的には暗殺チーム内でも
トップクラスの汎用性を持った
非常に強力なスタンド能力です。

特にスタンドの分離による
初見殺し性能の高さは恐ろしく、
先手で鏡に引きずり込んでしまえば
ボスですら赤子の手をひねるように
倒せてしまうでしょう。

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)

プロシュート

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 7』集英社 より)

スタンド能力 : ザ・グレイトフル・デッド

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 7』集英社 より)

【破壊力 - B / スピード - E / 射程距離 - 列車一本程度は十分 / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - C】

無臭透明のガスを噴出し、
触れた生物の身も心も記憶力も
老化させるスタンド能力。

老化の速さは対象の体温に比例し、
作中でプロシュートはその性質と
男性より女性の方が
基本的に体温が低く老化も遅い

という科学的事実を利用して
女性のトリッシュより早く
ブチャラティチームを
全滅させようと目論んでいました。

また老化の手段としては他に
スタンドが対象に直接触れる方法もあり
この場合はガスよりも早く、
一瞬でターゲットを極限まで
老化させることが可能です。

ただし肉弾戦は少々苦手な様子で
劇中では少し老化の進んだ
ブチャラティに対して終始防戦一方でした。

能力の評価

その禍々しくもも格好良いデザインと
プロシュート兄貴の魅力に騙されがちですが
ザ・グレイトフル・デッドはぶっちゃけ
あまり暗殺向きのスタンドではありません。

その理由としては第一に
能力が無差別広範囲型であること
が挙げられます。

これはターゲット以外の人間を巻き込んで
余計な騒ぎを起こしてしまうリスク
を孕んでおり、
それこそ電車や船のような逃げ場のない環境でなければ
なかなか使い所の難しい能力であると言えます。

加えて第二の理由が
そもそも生物を老化させるという能力自体が
先述したホルマジオやイルーゾォの能力に比べて
どうにも応用に乏しいという点です。

何とか考えられる応用法としては
作中で行なったように自分や仲間の外見を
無害な老人に変装させる
といった所ですが、
それも指紋や人相など肉体そのものを
根本的に変えられるわけではないため
三部に登場した黄の節制やクヌム神の
変身能力と比べると見劣りします。

ちなみにこれは全くの余談ですが
暗殺に限らなければ老化能力で
食品などの発酵を早めるなどして

微生物の研究や酒造りなどに
応用できる可能性はあります。

尤も、酒蔵で働く兄貴など
私には全く想像がつきませんが…

さて、話を本筋に戻します。
第三の理由はずばり
肉弾戦に大きな不安が残ることです。

スタンドパラメータを見ると
破壊力BはまだいいとしてスピードはEという
最低レベルの評価がなされています、。

(ちなみに五部で他にスピードEのスタンドは
『ココ・ジャンボ(亀のスタンド)』と
『トーキングヘッド』、そして
『チャリオッツ・レクイエム』の三体のみ)

一応スピードの低さは老化ガスで
ある程度カバーできそうではありますが
それでも必殺の直触りを活かすことを考えると
ぜめてスピードC(人間並み)は
欲しかったところですね。

結論

これらの考察を総合するとこのスタンドは
自分が敵を倒すことよりもむしろ
味方のサポートに回ることで輝く能力であり、
プロシュート兄貴のイケイケなキャラクターに反して
意外にも陽動やサポートに向いた
スタンドである
と考えられます。

またこれは
スタンド自体の評価とは別の話なのですが
本体のプロシュート兄貴にはどうにも
見切り発車というかその場のノリで
決断を下してしまう傾向があるように思えます。

例えば『気がする』という理由だけで
後戻りできない電車に乗車してしまったり、
任務の絶対条件であるトリッシュ生存の担保が
飲み物を飲んだだけで変化するような体温の微差だったり、
『飛行機事故よりは軽く済む』と
無関係の乗客を大量に巻き込んだり…

このように決断の理由が
ふんわりしていることが多く
お節介ながらそれって暗殺者として
大丈夫なの?と少々心配に
ならないこともないわけです。

…と、まあここまで散々兄貴と
そのスタンドのことをクサしてきましたが
兄貴の言葉と行動が私含む
多くの読者の心に響いた

という事実は決して変わらない事実ですし、
それに比べれば暗殺に向くと向かないとかは
恐らくクラッカーの歯カスほどの意味もない
瑣末なことなのでしょう(逃げた)。

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 7 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 7 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ペッシ

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 7』集英社 より)

スタンド能力 : ビーチ・ボーイ

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 7』集英社 より)

【破壊力 - C / スピード - B / 射程距離 - 糸の距離 / 持続力 - C / 精密動作性 - C / 成長性 - A】

針と糸で獲物を引っ掛けて使う
釣竿のようなスタンド能力。

そしてこのスタンドが持つ
もう一つの厄介な性質は
『糸に対するダメージは最終的に
全て釣られた相手に帰ってくる』
というものです。

この性質のため一度釣り針が食い込んだら
糸をちぎって脱出することは不可能。
劇中でブチャラティが行なったように
自分の体を切り開いて針を取り出す以外に
逃れる方法はありません。

能力の評価

シンプルに見えて
なかなか奥が深いスタンド能力です。

まずはこのスタンドの能力を
『物質を透過して突き進む能力』
『空気の振動を利用した探知能力』
『釣られた対象に糸への攻撃を返す能力』
3つに分けて考えてみましょう。

第一の透過能力は
密室や足を踏み入れることが
難しい場所に潜んでいるターゲットを
始末する場面で役立ちます。

ターゲットの位置が
あらかじめ絞れていれば
例えば地上からビルの3階にいる
ターゲットを殺害したり
牢獄の中のターゲットを塀の外から
暗殺することも不可能ではないでしょう。

第二の探知能力は
第一の透過能力と合わせて
これから突入する場所の安全を確かめたり
敵の位置や人数を把握したりといった
情報収拾に大きな力を発揮します。

暗殺チームにはこうした
索敵能力を持つメンバーが少ないため
もしペッシがもう少し長くチームで働けていたら
優秀な見張り役として
重宝されていた可能性が高いでしょう。

第三の攻撃反射能力は
実質的に糸が破壊不能となるもので
釣り上げた相手が
脱出することを限りなく困難にします。

もちろんそれだけでも優秀ですが、
例えば針の先に爆弾を仕掛けておいて
ターゲットが近づいてきたら
離れた位置から糸に衝撃を送り
爆発させる…といった
能動的な使い方を考えても面白そうです。

このように非常に暗殺向きな本スタンドですが
逆にあえて残念なポイントを挙げるとすれば
人型でないので防御に若干不安が残る点と
糸から探知できるのが振動だけで
音や映像は知ることができない
という点でしょうか。

特に後者は探知力を強みとする
本スタンドにとっては大きく悔やまれる部分であり、
作中でもこの短所のために電車から突き落とされたのが
ブチャラティではなく兄貴だということを読み取れず
回を跨いでぬか喜びする哀しいシーン
がありました。

結論

このように若干の穴はあるものの
全体的にはプロシュート兄貴が言ったように
『自信を持っていい』位に
暗殺向きのスタンドだと思います。

メローネ

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 8』集英社 より)

スタンド能力 : ベイビィ・フェイス

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 8』集英社 より)

【破壊力 - A / スピード - B / 射程距離 - A / 持続力 - A / 精密動作性 - 教育次第 / 成長性 - 教育次第】

ターゲットのDNAと
若くて健康な女性を材料として、
自我と肉体を持った(=一般人にも見える)
自動追跡型の『息子』
創り出すスタンド能力です。

女性が『息子』を受胎すると
3分ほどで出産に至り、
そうして産まれた息子は
母親や親スタンドを通じて
連絡してくるメローネから
言葉や自分の任務を学びます。

ただし、息子が
どのような性格や能力に育つかは
素材となった親の性質や
教育の内容に左右される
ようで、
劇中ではメローネの思惑通り
残忍で凶暴な性格に育ったものの
その反面ベイビィ・フェイスが
メローネの指示に反抗して
結果的に自滅するといった場面も見受けられました。

このように他と比べて
何かと特殊な点が多い本スタンドですが
産み出された息子は他にもう一つ
『触れた物質をキューブ状に分解し
別の物体に再構築する』
という
能力が備わっています。

この能力は
元の物体の材質や質量を無視して
別の物体に組み替えられる
ようで、
劇中では自分を小石に組み替えたり
ブチャラティとトリッシュを
家具に変えたりもしていました。

ちなみに一度に複数の息子を作れるかどうかや
任務を果たした息子がその後どうなるのかについては
作中では一切明かされていません。

能力の評価

自動操縦型に分類され、
本体(メローネ)から遠く離れても
近距離パワー型並みのパワーを発揮できる
という非常に戦闘向きなこのスタンド。

中でも特に恐ろしいのが
『息子』がダメージを受けても
メローネへのフィードバックがないため
ターゲットのDNAさえ確保しておけば
何度でも息子を作り直して
半永久的ににターゲットを
襲わせ続けられる
点です。

劇中ではジョルノが
息子の市街から作った毒蛇に
メローネを噛み殺させるという
ちょっと無理のある方法で
返り討ちにしていましたが
そうした対策を持たない
大概のスタンド使いは
一度術中にはまってしまえば
倒しても倒しても次の刺客を送り込まれる
恐怖を味わう羽目になります。

また髪の毛一本あれば
その持ち主をどこまでも追跡できる

という性質は人探しにこの上なく便利です。

暗殺チームの仕事として
人を探す機会は少なくないでしょうから
そういう意味でも貴重なスタンドであると
言えるでしょう。

ただそうした数々の長所を差し引いても
『息子がどう育つか本体にすら予測できず、
あまつさえ反抗する可能性まである』

というのはかなり手痛い欠点です。

また息子を作るのに
いちいちターゲットのDNAと
素材に適した女性を探さなくてはならない
という手間の多さも一刻を争う状況では
大きなネックとなるでしょう。

結論

このように総じてムラの強い能力であり、
失敗が許されない暗殺の任務には
実はあまり向かないスタンドかもしれません。

加えて本体のメローネがあの性格なので
リーダーは彼の起用に際して
相当頭を悩ませたのではないでしょうか。

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 8 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 8 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ギアッチョ

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 9』集英社 より)

スタンド能力 : ホワイト・アルバム

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 9』集英社 より)

【破壊力 - A / スピード - C / 射程距離 - C / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - E】

周囲の空気をマイナス273.15℃(絶対零度)まで冷却し、
あらゆるものを凍りつかせるスタンド能力です。

劇中ではその能力で
空気中の水分を凝固させて作った
スピードスケートのスーツような
装甲を身に纏っていました。

この装甲は拳銃の弾丸程度は
問題にしないほどの防御力があり、
パワーCのゴールド・エクスペリエンスの
ラッシュを至近距離で受けた際にも
ヒビこそ入ったものの破壊されることはなく
逆に殴った相手の拳を凍結させて破壊していました。

また走行の足裏には
巨大なスケート刃が装着されており、
凍らせた地面の上をこれで滑走する事で
時速80kmで走る自動車に追いつくほどの
スピードで移動することも可能です。

ちなみにコミックスのスタンド紹介文によると
『弱点は呼吸のために空気を外から取り入れねばならないこと』
とありますが、劇中では凍らせた空気を
スーツ内で解凍して取り込むことで
呼吸口から攻撃される弱点を自己解決していました。

ホワイト・アルバム・ジェントリー・ウィープス(静かに泣く)

凍らせた複数の小さな空気の壁を操作して
敵の飛び道具を反射させるホワイト・アルバムの必殺技。

攻防一体の強力な技ですが
ギアッチョ曰くこの技は
『かなりスタンドのパワーを使う』らしいです。

能力の評価

かの金言、
『シンプルなやつほど強い』
地でいくようなガチガチの
戦闘向きスタンド。

能力の相性もあったとはいえ
ミスタとジョルノの二人を真正面から相手して
死の淵まで追い込んだ強さは相当のもの。

自動車以上のスピードが出る機動力の高さも優秀で、
自由に氷を生みだす能力は即席の足場を作ったり、
氷の壁で追っ手の足止めをしたりなど
応用手段にも事欠かないでしょう。

暗殺チームには意外とこうした
シンプルに強いスタンドが少ないので
武力要員としてのギアッチョの重要性は
かなり高かったものと思われます。
(本体のキレやすさは多少難ありですが…)

ただし劇中の描写を見ると
ホワイトアルバムの装甲には
意外と脆さが目立つ部分もあります。

たとえば尖った鉄柱に
弾丸で押し込まれただけであっさり
装甲を貫通されてしまったのは
かなり不安の残る描写ですし、
またダメージこそ無かったとはいえ
パワーCのゴールド・エクスペリエンスに殴られて
ひびが入ったという事実は
それ以上のパワーを持ったスタンドには
容易に装甲を破壊される可能性を示唆しています。

またスタンド能力の中には
装甲を透過して中身を斬り裂けるアヌビス神
防御力無関係に削り取るザ・ハンドのように
自慢の装甲が意味をなさないタイプも少なくなく、
相性次第ではあっさり敗北してしまう場合もあるはずです。

結論

このようにホワイト・アルバムは
防御力の面に少々不安があるのものの
その戦闘力の応用性の高さは
十分暗殺向きと言って良いと思います。

あとはあのキレやすい性格がなければ
リーダーのリゾットにも負けない
働きができるのではないでしょうか。

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 9 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 9 (ジャンプコミックスDIGITAL)

リゾット・ネエロ

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 12』集英社 より)

スタンド能力 : メタリカ

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(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第五部 カラー版 13』集英社 より)

【破壊力 - C / スピード - C / 射程距離 - 5〜10m / 持続力 - A / 精密動作性 - C / 成長性 - C】

本体の体内に潜む小型の群体スタンドであり、
磁力で鉄分を操る能力を持っています。

ターゲットの血中の鉄分から
鋏や針を作り体の内側から
突き破る攻撃を得意としており、
この攻撃を受けたターゲットの肉体は
大量出血と鉄分不足によって
結果として酸素欠乏症に至ります。

また、磁力で引き寄せた砂鉄を
身にまとって迷彩を作り
周囲の風景に溶け込んだり
負傷部位を鉄で接合することで
応急処置を行うことも可能。

ちなみに人間の体内に含まれる
鉄分の総量は3〜5g程度と言われており
そのままでは鋏や針を作るには全く足りないため
このスタンドには鉄を操るだけでなく
操った鉄の量を増やす
効果もあるものと推測されます。

能力の評価

姿を消して近づくことなく攻撃できる
この上なく暗殺向きのスタンド能力です。

特に敵を体内から攻撃できる
というのは全スタンド中でも
類を見ない反則級の凶悪さ。

例えば敵の脳内にカミソリを作り出せば
それこそ間違いなく一撃必殺でしょうし、
他にも心臓に血栓を作れば
まるで自然死のようにターゲットを
殺害することもできてしまいます。

そしてもちろん、
透明化も非常に有用な能力であり
暗殺に限らず潜入、諜報、尾行など
あらゆる場面で役立つことは間違いありません。

対して目立つ弱点は2つあり、
1つは射程が5〜10mと短いこと
そして2つめは
敵の能力によっては透明化能力が
通用しない場合があること
です。

まず1つ目の射程の短さについては
それがそのまま敵の反撃を
受けやすくなるリスクにつながります。

いくら透明化能力があるとはいえ
危険を察した敵が無差別に
周囲を攻撃したりすれば事故で
被弾してしまう可能性もあるでしょうし
万が一位置を特定された場合に
逃げることも難しくなってしまいます。

また肝心の透明化能力も
全ての敵に通用するとは限りません。

透明化で欺けるのは
あくまで視覚だけであり、
音や匂い、あるいはCo2など
それ以外の方法であれば
いくらでも探知が可能だからです。

結論

すでに最初に結論は述べてしまいましたが
メタリカは間違いなくチームでも
最高レベルに暗殺向きのスタンドです。

それに加えて本体のリゾットが
超一流の暗殺者ときているのですから
もし彼がブチャラティチームと戦っていれば
まず全員無事では済まなかったでしょうね。

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 12 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 12 (ジャンプコミックスDIGITAL)

おわりに

以上、暗殺チームのスタンドは
本当に暗殺向きか?の考察でした。

今回の考察を踏まえて、
個人的に各スタンド能力の
暗殺への適性を順位付けするなら
以下のようになるでしょうか。

  1. マン・イン・ザ・ミラー
  2. メタリカ
  3. ホワイト・アルバム
  4. ビーチ・ボーイ
  5. リトル・フィート
  6. ベイビィ・フェイス
  7. ザ・グレイトフルデッド

一位のマン・イン・ザ・ミラーは
空間を生み出す能力の有用性と
鏡に引きずり込めば相手のスタンドがなんであろうと
無力化できるというチートぶりを高く評価しました。

二位のメタリカは透明化と一撃必殺の攻撃力という
暗殺者にとって最高のスキルを備えていることを高く評価。
流石はリーダーといったところでしょうか

三位のホワイト・アルバムは攻防一体で
シンプル故に応用性の高い能力が高評価。
余談ですが個人的に五部で一番
絶望感が強かったのもこのホワイト・アルバム戦でした。

四位のビーチ・ボーイは
探知能力と射程の長さ、そして
タイマンの意外な強さが魅力的ですね。

五位のリトル・フィートは
肉弾戦の弱さがネックですが
頭の使い方次第で様々な応用が
考えられる便利なスタンドです。

六位のベイビィ・フェイスは
息子の無限生成と人探しの能力が魅力的ですが
不確定要素の大きさとした準備の手間を考えて
少々順位を落としました。

六位のザ・グレイトフル・デッドは
弱いスタンドではないのですが
無差別範囲型ゆえの扱いの難しさと
応用手段の乏しさから
残念ながら最下位となりました。

以上が私の最終的な結論です。
もしあなたならどのような順位をつけるでしょうか?

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