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この謎が解けるか?トリッキーな認識災害型SCP『SCP-3597 - Maladroit』

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こんにちは、オカルト、
ホラー、そしてSCP大好きなdaimaです。

本日は『SCP-3597 - Maladroit』
(Maladroit = 不器用な、不手際な)をご紹介します。

SCP-3597 - SCP Foundation

このSCPはCliché-Con 2019の
出品作品でありストーリー部門で
見事優勝を果たしています。

例によってまだ公式訳がありませんので
前回のSCP-4205と同じく
私が自分用に訳したものを掲載しています。

ストーリー形式で
少しづつ謎が明かされる形になっているので
その性質が何なのか、推理しながら
読んでみることをおすすめします。

それではどうぞ。


SCP-3597 - Maladroit

アイテム番号 SCP-3597

オブジェクトクラス : Euclid

特別収容プロトコル ; SCP-3597は
暫定サイト-597内の収容室に収容されます。
同様にプロジェクトに割り当てられたDクラス職員も
この部屋の中に恒久的に配置される必要があります。

室内に居住しているDクラス職員は
それに正当な根拠が与えられていないという条件付きで
追加物資および追加の人員を要請することができます。

そうした要求を除き、
いかなる人物および論理的整合性のある情報が
収容室を出入りすることはありません。

構造物には2枚のスラット※が組み込まれており、
それらは食物と廃棄物の配送に使われています。
(※訳注 : 細長い板を組み合わせてできた隙間の空いた板)

追加されたDクラス職員には、
クラスHおよびクラスI記憶処理剤を
グレードZ(永久)投与量分
予め投与しておく必要があります。

概要:[データ削除済]

復旧ログ:
財団AICはニューヨークにある
███████████保育園に関連する
一連の民間人および警察官の
異常な死に対してフラグを立て、
機動部隊Pi-1( "City Slickers")が
調査のために派遣されました。


日時 行動 結果
2018/04/11 14:21 MTF Pi-1が現場に到着して防衛線を設置し、
その後建物への突入を試みました。
隊員達は激しい片頭痛を報告し、任務は中止されました。
2018/04/11 14:34 機動部隊Pi-1は2階の窓から
建物に侵入することを試みました。
隊員達は激しい片頭痛と鼻血を報告し、
任務は中止されました。
2018/04/11 15:55 MTF Pi-1は防毒マスクを装備して
建物への侵入を試みました。
隊員達は激しい片頭痛と出血症状を報告し、
うち二人が終了しました。[1]任務は中止されました。
2018/04/11 16:23 MTF Pi-1は目隠しをして建物への侵入を試みました。 隊員達は内部に入ることができました。
3人の隊員が耳鳴りを報告し、1人の隊員が治療施設に送られました
2018/04/11 16:26 MTF Pi-1は目隠しを装着したまま
引き続き建物を探索しようとしました。
隊員達は激しい片頭痛、重度の耳鳴り、
出血を報告し、2人のメンバーが終了、
1人が自己終了します。
任務は中止されました。

視覚認識災害の存在が疑われたため
機動部隊Pi-1が呼び戻され、
代わりに機動部隊Eta-10( "See No Evil")
が配置に就きました。
すべての窓と扉に板が打ち付けられました。


日時 行動 結果
2018/04/11 18:12 MTF Eta-10はこれまでの
試みについての説明を受けています
部隊は異常を特定するための
いくつかの計画を考案しました。
隊員達は軽度の頭痛を報告しています。
2018/04/11 18:15 MTF Eta-10が建物に入ろうとしています。
隊員達は目隠しをされています。
隊員達は激しい片頭痛と出血を報告します。
一人のメンバーが治療施設に送られ、
任務は中止されました。
2018/04/11 18:28 MTF Eta-10はクラスA記憶処理を摂取し
建物に侵入しようとします。
隊員達は侵入に成功しました。
4人の隊員が軽度の頭痛を報告しています。
2018/04/11 18:41 MTF Eta-10は建物内部の捜索を試みます。 付き添いのいない幼児が
ひとりで遊び場に居るのが発見されました[2]
2018/04/11 18:52 MTF Eta-10は建物から一度出て
外部の酸素供給源と耳の保護具を装備した後、
再度内部へ侵入しました。
隊員は軽度の頭痛を報告しています。
2018/04/11 19:04 MTF Eta-10は建物内部の捜索を試みます。 3人が頭痛、2人が吐き気を報告しています。
2018/04/11 19:13 MTF Eta-10はキッチンに到着します。 3人の隊員が終了し
残りの隊員も危篤状態にあります。
任務は中止されました。

外部スタッフはEta-10が回収した
幼児への質問を試みました。
その幼児は自分の他に生存者が
いないことを知りませんでした。

スタッフに保育所職員の
動向について尋ねられると
幼児は突然泣き始め大量出血しました。

そして何人かのスタッフが
先の報告と同様の吐き気と
出血症状を示します。

医療スタッフは罹患者に
クラスA記憶処理を施し
治療施設に入院させました。

司令部は異常を封じ込めるために
Dクラス職員の投入を許可しました。
すべての職員に感覚を遮断し、
外部から酸素を供給する
特殊なヘルメットが支給されました。

認識災害の疑いがあるため
職員は異常についての説明を受けていません。


日時 行動 結果
2018/04/11 19:29 D-87624が建物に入ります。 D-87624はキッチンへ入ることを報告しました。
彼らはほんのわずかな耳鳴りを感じています。
2018/04/11 19:34 D-87624が建物を出ます。
D-87624とD-11560は合板と
木材用接着剤を携えて再度建物に入ります。
司令部はコンテナの組み立てを指示します。
Dクラス職員がキッチンに入ります。
彼らは、コンテナ設置のための領域を
線引きしたと報告していますが
同時にぼやけと集中力の欠如を訴えています。
2018/04/11 19:48 工事の経験があるD-36710が
追加補給品として建物に入ります。
彼らは再び補助を試みましたが
しかし「[彼ら]は自分たちの心が
綿でいっぱいなように感じる」と話します。
工事進捗なし。
2018/04/11 20:17 D-09714が建物に入りました。
SCP-████との交流により、
彼らは手足の感覚が最小限に抑制され、
しばしば意識を失います。
D-09714は火炎放射器を備えており、
全ての死体を焼却するように指示されています。
D-09714は成功を報告します。
D-09714はヘルメットの影響にもかかわらず
周囲の環境を直観的に
理解することができました。
2018/04/11 20:34 D-09714は清掃の後建物を出ます。
彼らは[データ削除済]です。
2人のスタッフが終了し、5人が治療施設に送られます。
保安要員はD-09714を終了し残骸を焼却します。
2018/04/11 21:18 D-22809が建物に入ります。
経歴書には彼らが以前エンターテイナーで
あったことが記載されており、
彼らは一般的に親しみやすい
人物であると見なされています。
D-22809が士気を
低下させているという人事報告。
しかしながら職員はD-22809が
2つのコンテナ壁を建設することに
成功したと報告しています。
2018/04/11 21:32 D-57702はクラスI記憶処理を施され、
厚手のミトンを装着し、
80cmのスティルト靴※を与えられた状態で[3]建物に入ります。
彼らは過去に脳損傷を受けています。
(※訳注 : 大道芸などに使われる竹馬状の靴)
建物に入ることすら困難であったにもかかわらず、
D-57702は仕事に取り組んでいる間
頭の中がはっきりしていることを報告し、
非常に生産的であると主張します。
2018/04/11 22:50 職員がいくつかの物品を要求します
(文書3597-17に記載)。
D-41562は50mgのクラスⅠ記憶処理を施され、
要求された補給品と一緒に建物に送られました。
D-11560によれば
これらの材料を利用して
予備収容に成功したと報告しています。

この建物はニューヨーク建築局内の
エージェントによって利用禁止を告知され
暫定サイト-597として再建されました。

またこの手順の間に
標準的な人型SCP用の収容室が
かつてのキッチン周辺に建設されました。

その後このサイトは
財団のフロント企業である
Sunny Childcare and Preschool(おひさま保育園)に買収されました。

特別収容プロトコルは形式化され、
Dr. ArchibaldがSCP-3597の収容を宣言しました。

その後格納室外部の
すべての人員に記憶処理が施され、
様々なプロジェクトへの配置転換が実施されました。

収容手順を除きSCP-3597に関する
情報を認知していない警備員は
暫定サイト-597内に配置されました。

本日までに収容違反は確認されていません。


脚注

1. 剖検を試みた検死官は、
死因を伝える前に内出血を起こしました。
これ以上の検死は試みられていません。

2. 検査の結果子供に異常は発見されませんでした。
しかし、医療スタッフは頭痛を訴えました。

3. D-57702はスティルト靴を使用した経験がありません。

解説

このSCPを読み解く最初の鍵は
収容プロトコル内の次の一文にあります。

室内に居住しているDクラス職員は
それに正当な根拠が与えられていないという条件付きで
追加物資および追加の人員を要請することができます。

なぜ、正当性な根拠があると
追加の物資や人員を
要請してはいけないのでしょうか?

それはSCP-3597の特性が
"自身の情報を扱う全ての人間の
「有能」と「無能」を反転させる認識災害"

だったからです。

だからこそこのSCPの影響下では
SCPの収容手順に習熟した
「有能」な機動部隊隊員達が
次々に「無能」になり、
逆にSCPの収容に関しては「無能」な
Dクラス職員が「有能」な人員となったのでした。

この能力の反転という現象は
視界を塞いだり体の感覚を制限したりといった
対策で対応する部位へのダメージが軽減したことや
工事の経験があるD-36710が
まったく工事ができなかったこと、
愛想がいいエンターテイナーの
D-22809が現場の士気を
下げるような振る舞いをしたことなどの
結果から推測することができます。

そしてこの性質に気づいた財団は
「脳機能に損傷があり、
さらに一時的な健忘症を引き起こす
クラス-I記憶処理を施されたD-11560」

という究極的に無能な存在を建物内に送り込むことで
結果としてSCP-3597の封じ込めに成功したのでした。

もっとも本SCPの特性上、
その本質や封じ込めの詳細を
外界に伝えることは不可能であり※、
本SCPのオブジェクトクラスも
safeではなくEuclidが指定されています。

そしてこれからも当分の間は
送り込まれた『無知な』
Dクラス職員によって必要な対処が
行われ続けることになるのでしょう。

以上、SCPに対して無知な
Dクラスだからこそ収容することができた
なんともトリッキーな SCPでした。

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