SCP財団とは?今更聞けないキホンの解説【用語・世界観・楽しみ方など】

SunnyClockwork'sによるSCP財団ロゴ入りのイラストSCP
  1. はじめに
  2. SCP財団とは?
  3. SCP財団の基本用語集
    1. SCP
    2. SCiP
    3. アノマリー
    4. 特別収容プロトコル
    5. O5評議会
    6. 終了されました
    7. [編集済]/[データ削除済]/[████]
    8. オブジェクトクラス
      1. Safe
      2. Euclid
      3. Keter
      4. Thaumiel
      5. Neutralized
    9. セキュリティクリアランスレベル
      1. レベル0 (公式用途のみ)
      2. レベル1 (内部機密)
      3. レベル2 (最低レベル機密)
      4. レベル3 (極秘)
      5. レベル4 (最重要機密)
      6. レベル5 (Thaumiel)
    10. ミーム汚染/ミーム災害
    11. Kクラスシナリオ
    12. 認識災害
    13. 博士
    14. Dクラス職員
    15. エージェント
    16. MTF/機動部隊
    17. 収容違反
    18. 記憶処理
    19. カノン/カノンハブ
    20. tale
    21. joke
    22. sandbox
    23. 要注意団体
      1. 世界オカルト連合 (GOC)
      2. カオス・インサージェンシー
      3. Are We Cool Yet?
      4. 日本生類創研
  4. 最初に読みたい初心者向けの報告書
    1. SCP-173「彫刻 - オリジナル」
    2. SCP-096「シャイガイ」
    3. SCP-049「ペスト医師」
    4. SCP-087「 吹き抜けた階段」
    5. SCP-294 「コーヒー自動販売機」
    6. SCP-239「小さな魔女」
    7. SCP-055「[正体不明]」
    8. SCP-140 「未完の年代記」
    9. SCP-426「私はトースター」
    10. SCP-682 「 不死身の爬虫類」
    11. SCP-2006「おおこわいこわい」
    12. SCP-2521「●●|●●●●●|●●|●」
    13. SCP-3008「完全に普通の、ありきたりな古いイケア」
    14. SCP-280-jp「縮小する時空間異常」
    15. SCP-240-JP「0匹のイナゴ」
    16. SCP-488-JP 「人狼」
    17. SCP-374-JP「秘密結社キャッチ&リリース」
    18. SCP-999-JP「I am NO.9」
    19. リリーの提言(SCP-001)
    20. SCP-2000「機械仕掛けの神」
  5. SCP財団の楽しみ方
    1. SCP財団殿堂入りコレクション
    2. 評価の高い記事
    3. コンテスト出品作から探す
    4. 人事ファイル(著者名)から探す
    5. まとめサイトや解説動画を利用する
  6. まとめ : SCP財団の世界はこれからも広がり続ける
  7. SCPに興味があるなら以下の記事もおすすめ!

はじめに

SunnyClockwork'sによるSCP財団ロゴ入りのイラスト

みなさん、「SCP財団(SCP Foundation)」という存在を知っていますか?

SCP財団公式サイト(日本語版)

これはSCP財団と呼ばれる架空の組織を題材とした
非営利の創作コミュニティサイトで
サイトに登録した人なら誰でも自由に
投稿、評価ができる特徴があります。

元は2008年に英語圏の大型匿名掲示板
redditの超常現象板に投稿された一本の短編(SCP-173)から
始まったサイトですが年々参加者が増え続けて
今では本家だけでも4000を超えるSCPと3000を超えるtale(物語)
を抱える※超巨大サイトに成長しています。
(※参考:http://www.scp-wiki.net/forum/t-10379994/how-much-is-currently-on-the-wiki)

SCP財団は日本でも人気で
2013年に開設した日本支部には
既に2000に迫る報告書が投稿されていて、
ほかにもニコニコ動画やYoutube、
5chなどの外部サイトでも
ファンによる精力的な活動が行われています。

この記事ではこれからSCP財団を読み始める人や
そもそもSCPって何?という疑問をお持ちの方に
その用語・世界観・楽しみ方・最初に読んでほしい
おすすめの報告書などをご紹介します。

SCP財団とは?

ここからはシェアワールドとしての
SCP財団の設定についてご説明します。

「SCP財団」とは、通常の科学で説明できない
異常なアイテム(SCPオブジェクト)の
確保、収容、保護を目的として活動している団体で
いつどうやって作られたのかは一切不明です。

組織のトップとして
正体不明の13人の人物で構成されるO-5評議会が存在し、
さらにその下に役割が違う各部門が存在しています。

他にも財団内の各部門や
機動部隊の名前など基本的な設定はいくつかありますが
実はSCP財団には登場人物や組織間の関係といった
細かな設定(=カノン)は報告書ごとに違っていて
何をカノンとするかは報告書の執筆者が
ある程度自由に決められる余地があります。

SCP財団の基本用語集

SCP

「Special Containment Procedures(特別収容手続き)」の頭文字。
財団のモットーである「確保・収容・保護(secure. We contain. We protect)」
も頭文字がSCPとなっていますがこちらは後から考え出されたもので
確保・収容・保護からSCP財団というサイト名が決まったわけではありません。

また、言葉の意味合い的に
特定のオブジェクトを指して
「あのSCPは収容不可能だ」とか
「一番強いSCPってどれかな?」
といった使い方をすると厳密には誤用となります。
(こういうケースでは後述する
SCiPやアノマリーなどの言葉を使うのがより適当です)

SCiP

SCPオブジェクトや実体そのものを指す言葉。
似た意味の言葉にアノマリーやオブジェクトが存在します。

アノマリー

anomaly(異常)の事。

SCiPやSCiPが引き起こす異常現象を
指して使われることがあります。

特別収容プロトコル

財団が定めたアノマリーの収容手順。

O5評議会

年齢、性別、国籍など一切が謎に包まれた
13人の人物で構成される財団の最高意思決定機関。

SCP-001やSCP-2718を始め
様々な報告書でその名前が登場します。

終了されました

「"生命が"終了されました」とほぼ同義。

[編集済]/[データ削除済]/[████]

財団が自分たちに都合が悪い情報を隠蔽した名残り。
3つともほぼ同じ意味ですが
厳密には異なるニュアンスがあるようです。

禅とデータ削除済 - SCP財団

オブジェクトクラス

SCP財団がSCPオブジェクトに割り当てている
オブジェクトの収容難易度の目安です。

勘違いされやすいですが
オブジェクトクラスはあくまでも
オブジェクトの収容難易度を示す指標であって
オブジェクトの危険度とは無関係に決定されます。

(つまりsafeオブジェクトだからといって
人畜無害とは限らないということ)

ごく一部の例外を除き、
ほとんどのオブジェクトは以下の
主要なオブジェクトクラスのどれかが指定されます。

Safe

すでに収容プロトコルが確立していて
容易かつ安全に収容できるアノマリー。
読み方は「セーフ」。

とはいえ先述したように
Safeだから即ち安全ということはなく、
Safeオブジェクトの中には
「それを見た人間を親族もろとも殺す壺(SCP-4183)」や
「ロケットランチャーや核兵器を内蔵したブリキのロボット(SCP-846)」
といった危険な代物も多数含まれています。

Euclid

その性質が本質的に予測不能で
確実に収容することができないアノマリー。
読み方は「ユークリッド」。

自我を持つオブジェクトは
その行動が予測困難であるため
基本的にこのEuclidに分類されます。

Keter

読み方は「ケテル」。

安定的な収容が困難で
しばしば収容プロトコルが非常に
大規模で複雑なものになるアノマリー。

Safeとは逆に危険性は低いけれど
収容するのが困難という理由で
keter分類されているオブジェクトもあります。

Thaumiel

財団が他のオブジェクトを収容するために
特別に使用するアノマリー。
読み方は「タウミエル」

財団内でも最高レベルの機密であり、
その所在や機能や現在の状態は
O5評議会を含む非常に限られた
職員のみに知らされています。

Thaumielで最も知名度が高いオブジェクトと言えば
やはりSCP-2000「機械仕掛けの神」の名が上がるでしょう。

以下の記事ではSCP-2000を含む
Thaumielオブジェクトの特集をしていますので
より詳しく知りたい場合は
こちらも併せて読んでみてください。

Neutralized

何らかの理由によって
すでに異常性を失ったアノマリー。
読み方は「ニュートライズド」

有名どころでは
SCP-2996「ERROR / ERROR」、SCP-147-JP「 この檻の外へ」
あたりでしょうか。

セキュリティクリアランスレベル

財団の職員に与えられる権限。
このレベルが高いほどより機密度の高い
情報にアクセスすることが許可されます。

レベル0 (公式用途のみ)

SCPオブジェクトの情報にアクセスする必要がない
末端の職員に与えられるクリアランス。

レベル1 (内部機密)

SCPオブジェクトと間接的に関わる
職員に与えられるクリアランス。

レベル2 (最低レベル機密)

SCPオブジェクトの情報にアクセスする必要がある
大半の研究スタッフに与えられるクリアランス。

レベル3 (極秘)

長期的な計画のために
レベル2よりも深い情報にアクセスする必要がある
職員に与えられるクリアランス。

レベル4 (最重要機密)

サイト管理者、セキュリティ責任者、
機動部隊指揮官などの上位職員のみに与えられるクリアランス。

レベル5 (Thaumiel)

あらゆる戦略上の情報と機密データへの
無制限のアクセスが認められる最上位のクリアランス。
基本的にO5評議会員のみに与えられています。

ミーム汚染/ミーム災害

ミームとはもともと社会学の用語ですが
財団では主に人が認識する情報の総称のような
ニュアンスで使われています。

ミーム汚染/ミーム災害として扱われるオブジェクトには
例えばある言葉や概念に対する認識を
強制的に変更させるようなものが含まれます。

scp-040-jp(ミーム汚染を引き起こすオブジェクトの例)

Kクラスシナリオ

財団が想定する人類終焉のシナリオ。

外敵による侵略や地球そのものが
人間の住めない状態になるなど
想像しうる限り様々なパターンが想定されています。

各シナリオの内容について
より詳しく知りたい方は以下の解説記事をどうぞ。

認識災害

読んで字のごとく
人間の認識に影響を及ぼすオブジェクトの総称です。

scp-3519(認識災害に分類されるアノマリーの一例)

博士

財団に所属し
SCPオブジェクトの研究や実験を行う職員。

1つの報告書のみに登場する博士もいれば
ブライト博士やクレフ博士のように
複数の報告書に名前が登場する博士もいます。

Dクラス職員

Dクラス職員
↑一般的なDクラス職員のイメージ(ゲーム「SCP: Secret Laboratory」より)

財団の職員の中でも
特別危険なオブジェクトの実験に供される人員で
早い話がモルモット
制服として財団からアメリカの囚人が着るような
オレンジ色のジャンプスーツが支給され、
その着用が義務付けられています。

その多くが重犯罪者から徴用されますが
まれに他のクラスの職員がこのDクラスに
降格されることもあります。

Dクラスの名はSCPオブジェクトの
実験記録に頻繁に登場し
多くの場合で肉体的精神的なダメージを負ったり
時には悲惨な死を迎えるなど
大抵ロクな扱いをされていませんが
ごく稀にその素質を認められて
別のクラスに異動するDクラス職員もいます。

エージェント

SCP財団が擁する秘密工作員。

財団施設の内外でSCPオブジェクトや
要注意団体の調査を行うことを
主な任務としています。

MTF/機動部隊

SCP財団が擁する実働部隊。

財団全体から選抜された精鋭部隊で
得意分野ごとに複数の部隊が存在します。

機動部隊 - SCP財団

収容違反

特別収容プロトコルが破られること。
例えば実験中に事故が起きて
その隙にオブジェクトが脱走すれば
それは収容違反となります。

SCP-682(不死身の爬虫類)などは
特に収容違反の常連としてよく知られています。

記憶処理

特殊な薬品や装置を使って
個人の記憶を部分的に失わせること。

SCiPに遭遇したり
SCiPの被害に巻き込まれた
一般人に対して用いられることがあるほか、
認識災害への対抗手段として
財団職員に対して適用されることもあります。

カノン/カノンハブ

カノンとは物語を作るための土台になる
設定集のようなもので
投稿者は誰かが作ったカノンをベースにすることもできますし、
もちろん自分で新しくカノンを作ることもできます。※
(※SCP財団の基本設定を大きく外れない限りは)

カノンハブとはあるカノンをベースに書かれた
SCPやtaleを纏めたもので、
新しく独自のカノンハブを作るには
・最低5個以上記事が書いてある。
・最低3人以上の作者がそこで記事を書いている。
・君のカノンは他者(新しい投稿者とか)に対して『閉鎖的』にはできない。
・君のカノンは『終わらせ』られない。
などの条件を満たす必要があります。

カノンハブ - SCP財団

カノンハブ-JP- SCP財団

tale

SCP財団のオブジェクトや
登場人物を題材とした物語。

こちらは報告書と違い、
SCP財団に関するものであれば
より自由な形式で執筆することが可能です。

joke

joke(冗談)の名の通り、
恐怖よりもユーモアに重点を置いた報告書の総称。
共通してアイテム番号の末尾に「-J」がつきます。※
(※例:SCP-000-J)

Joke SCP- SCP財団

sandbox

SCPの投稿者が自分の考えた報告書を投稿する前に
それが本当に妥当な内容なのかを批評してもらう場所です。

サンドボックスで遊ぶ方法- SCP財団

要注意団体

要注意団体 - SCP財団

SCP財団以外の
SCPオブジェクトを扱う各種団体。

その実態は千差万別で
それほど有害ではない団体(例:ワンダーテインメント博士)もあれば
放っておけば人類終焉シナリオを引き起こしかねない
極めて有害な団体(例:サーキック・カルト)までピンキリです。

続いて報告書の中で特にその名を見かける
有名な要注意団体をいくつかご紹介します。

世界オカルト連合 (GOC)

第二次世界大戦後にナチスの残党や
オカルティストなどが集まり作った同盟組織。

そのモットーは財団とは異なり、
SCPオブジェクトの破壊を第一優先として行動しています。

登場作品の例
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1522

カオス・インサージェンシー

かつて財団から分裂した組織。

財団から盗み出した複数の
異常なオブジェクトを所有していて
財団に対しては基本的に
敵対的なスタンスを崩すことはありません。

その性質から財団のライバル的役回りで
名前が出てくることが多いです。

登場作品の例
http://scp-jp.wikidot.com/djkaktus-s-proposal-iii

Are We Cool Yet?

Are We Cool Yet?(訳:俺たちはまだクールか?)は
20世紀初頭のシュールレアリスム美術と
科学と超常研究を起源に持つ国際的な
前衛芸術家たちのグループとその運動の総称です。

組織としてのまとまりはあまりなく、
ある独創的な指導者に率いられたグループもあれば
単独での作業を好むメンバーもいます。

Are We Cool Yet?のメンバーは
しばしば一般人に悪影響を及ぼす異常な芸術作品を
パブリックアートとして公開することがあり
財団からは危険視されています。

登場作品の例
http://scp-jp.wikidot.com/scp-3435

日本生類創研

日本支部に登録されている要注意団体で
動物、植物、昆虫などあらゆる生物を改造することで
異常なオブジェクトを生み出すことを特徴としてます。

かの有名なscp-444-jpを始め
人の死につながる危険なオブジェクトを多数作成していて
数ある要注意団体の中でも特に危険な存在だと言えます。

登場作品の例
http://scp-jp.wikidot.com/scp-444-jp

最初に読みたい初心者向けの報告書

続いて、これからSCP報告書を読み始める方におすすめの
初心者向け入門記事を20本ほどご紹介します。

主に
・有名である
・読みやすい
・オチがわかりやすい

点を重視してセレクトしました。

SCP-173「彫刻 - オリジナル」

SCP-173 - SCP財団

SCPファンに「最初に読むのに
おすすめの報告書はどれ?」
と聞いたら
おそらく10人中8人以上が名前を挙げるであろう
鉄板の報告書がこのSCP-173です。

報告書に添付された画像※の不気味さといい、
目をそらしたら首をへし折られるという
シンプルな理不尽さといい
SCP財団の雰囲気を知るには確かにうってつけの一作です。
(※ちなみにSCP-173の添付画像はもともと
彫刻家、加藤泉氏の"無題 2004"という作品を写した写真で、
報告書の投稿後にコミュニテの方ィから
加藤氏の方に件の作品がSCP財団で無断利用されていることを
知らされた後も非営利に限るという条件のもとで
写真を利用することを特別に許可されたという経緯があったりします。)

SCP-096「シャイガイ」

SCP-096 - SCP財団

2.4mの長身に
各1.5mというこれまた長い腕と
人間の4倍もの大きさに開くことができる
顎を備えた人型の怪物。

普段はおとなしいのですが
ひとたび誰かが直接間接問わず
SCP-096の姿を見てしまった場合、
どれだけ距離が離れていようとも
SCP-096はそのことを察し、
急に苦しみ出したかと思うと
超スピードで自分を見た人物の元に急接近。
そして移動途中のSCP-096を見てしまった
目撃者も含めて目撃者全員を速やかに殺害します。

それだけでも十分恐ろしいですが
このオブジェクトの本当の恐ろしいところは
たとえ写真の隅にほんの1ピクセル映っただけの姿を
見ただけだったとしても地球の裏まで追ってきて
自分の姿を見た相手を抹殺しにくるその執念深さです。

そしてもし、こんなに執念深いSCP-096の姿が
何かの間違いでテレビ放映されたり
ネット上に流れたりした場合、
どのようなことが起きるのか考えただけでも
背筋が凍る思いがするというものですね。

このように、基本的には見られたら殺すという
ただそれだけのシンプルなSCiPなのですが
その理不尽さとネーミングの秀逸さが読者の心を掴み、
今では押しも押されぬ人気オブジェクトの一体となっています。

SCP-049「ペスト医師」

SCP-049 - SCP財団

17世紀ごろのペストが流行していた
ヨーロッパで用いられた
ペストマスクを被ったフード姿の人物。

SCP-049は世界から悪疫を無くすことが
自分の義務だと考えていて、
もしSCP-049が悪疫に冒されていると判断した
対象を見つけると接触して生命機能を停止させ
それから自分の持っている道具を使った「手術」を施します。

「手術」が終わると対象は蘇生するのですが
生理機能が普通の人間とまったく異なったものとなり
さらに性格も凶暴化して他の生物を攻撃する
危険な存在(SCP-049-2)となってしまいます。

SCP-049はその謎めいた雰囲気と
外見の格好よさからファンによるコスプレ写真
なども良くコミュニティ上で見かけることがあり、
SCP財団を題材にしたゲーム
「SCP – Containment Breach」※にも
プレイヤーの進行を妨害するSCiPの一体として登場しています。
(※日本語未翻訳)

SCP-087「 吹き抜けた階段」

SCP-087 - SCP財団

とあるキャンパスに存在する
どこまでも降り続けられる薄暗い階段。

中は昼でも薄暗く13段降りるたびに
半円形の踊り場があってそこで
階段の向きが180度反転する作りになっています。

この階段を200mほど降ると
どこからか子供の泣き声が聞こえてくるようになり
それでもさらに降り続けると
瞳、鼻孔、唇がない人型の存在(SCP-087-1)が出現します。

報告書には財団がDクラス職員を送り込んだ
記録が載っていますがその内容は
呼んていて冷や汗が出そうになる程不気味で
ホラーサイトとしてのSCP財団の面白さを
一番ストレートに味わえるタイプの報告書となっています。

初期のSCP報告書の中でも人気が高く、
これを題材にしたその名もSCP-087-Bという
海外製のゲームも存在しています。

SCP-087-B

 

SCP-294 「コーヒー自動販売機」

SCP-294 - SCP財団

モニターの下にパソコンで使われるような
QWERTY配列のキーボードが付いていて、
これで欲しい液体の名前を入力すると
自販機から紙コップが排出されて、
そこに入力した液体が注がれる不思議な自動販売機。

しかしある職員がJoe(コーヒーのアメリカでの呼び名)
を注文したところあるとんでもないこと(事案294-01)が起きてしまい
それ以降は職員が自由にこのオブジェクトを
利用できないようになってしまいました。

一体何が起きたのかについては
報告書内記載の文書SCP-294a(事案294-01に関して)
に目を通してみてください。

SCP-239「小さな魔女」

SCP-239 - SCP財団

自分がしたいと思ったことを何でも
現実にできる強力な現実改変能力を
持っていると見なされている8歳の少女。

数ある現実改変能力者の中でも
トップクラスの能力の持ち主であり、
財団はSCP-239に自分が魔女で
使える魔法には限界があるのだと信じ込ませることで
能力の暴走を防いでいます。

ただし財団所属の博士の一人、
クレフ博士はSCP-239の潜在リスクを考えると
それでは甘いと考えているようで
報告書内にてSCP-239が眠っている間に
処分する方法を提案しています。

この提案がその後どのような事態につながったかは
次のtaleで詳細に描かれていますので
気になった方はこちらも目を通してみてください。

事件239-B クレフ-コンドラキ - SCP財団

SCP-055「[正体不明]」

SCP-055 - SCP財団

自分に関する情報を隠す
能力を持った反ミームオブジェクト。

他の報告書やtaleでの言及が多く、
また馴染みの少ないミームという概念を
感覚的に理解する上でも抑えておきたい一本です。

SCP-140 「未完の年代記」

SCP-140 - SCP財団

地球上にかつて存在した
軍国主義、侵略傾向、祖先崇拝、奴隷制度、
カニバリズムなどの陰惨な文化を特徴とする
ダエーバイト文明という古代文明の歴史が書かれた本。

人間の血や筆記に適した液体に触れるたびに
新たな内容が増えていき、またその増えた内容に合わせて
ダエーバイト文明の痕跡が出現していることから
この本には逆説的な現実改変能力があり、
もし本の内容が現代にまでさかのぼってしまえば
ダエーバイト文明が復活して大規模な戦争や
地球の支配権の移動によるCK-クラスシナリオが
引き起こされる可能性があると見られています。

SCP-426「私はトースター」

SCP-426 - SCP財団

直視した人間が自分で自分のことを
電気トースターだと思い込んでしまうトースター。

この説明だけ聞くと
さほど危険そうには思えないオブジェクトですが
報告書に記されたこのオブジェクトが
最初に発見された家の家族の末路は凄惨そのもの。

このようにぱっと見は危険そうでなくても
実際はとんでもなく危険なオブジェクトだった
ということはSCPでは珍しくないことです。
(だからこそ財団は綿密な実験を行ってその
性質を明らかにしようとするわけですね)

SCP-682 「 不死身の爬虫類」

SCP-682 - SCP財団

肉片からでも再生できる生命力と
容易に人を死なせることができる
鋭い爪と牙を兼ね備えた恐るべきSCiP。

全ての生き物を憎悪していて
何度も実験中に脱走を繰り返しては
度々多数の死傷者を出していることと
その見た目からついたあだ名が「クソトカゲ」。

その知名度の高さから他のSCP報告書や
SCPについて語るコミュニティなどでも
名前を聞くことが多く、
一般教養(?)として最初に押さえておきたい報告書の一つです。

SCP-2006「おおこわいこわい」

SCP-2006 - SCP財団

質量・体積・形状などに関わらず
どんなもにでも姿形を変える能力を持った知的生命体。

人を驚かせることが好きで
基本的に友好的な性格の持ち主ですが
財団はこいつが何かの拍子に人類を滅ぼすことのできる
何かに変身してしまう可能性を危惧し、
ある風変わりな収容プロトコルを実施するのでした…

SCP-2521「●●|●●●●●|●●|●」

SCP-2521 - SCP財団

報告書内に文章がひとつもなく、
イラストと写真のみで全てが構成された異様な報告書。

その理由は報告書に載っている
イラストの内容を順番に見ていけば
理解できるようになっています。

ちなみにこの報告書は
シリーズⅢ(2000番台)に当たるわけですが
SCP報告書全体の傾向として
参加人数が増えてきた1000番台あたりから
全体的な文章量やオブジェクトの効果の複雑さが
それまでと比べて上昇傾向にあり、
またこの報告書のように技術的に凝った
報告書の割合も増えていきます。

この報告書の場合は
ほぼアイディア一発勝負で
オチもわかりやすく例外的ですが
SCPを読み始めるならまずは1000番台以下の
シンプルな殿堂入りオブジェクトから
読み始めるのがやっぱり王道ですかね。

SCP-3008「完全に普通の、ありきたりな古いイケア」

SCP-3008 - SCP財団

続いてはシリーズⅣ(3000番台)より
外見は普通のイケアの店舗なのに
ドアを一歩潜るとイケアの店内風の
広大な異世界に迷い込んでしまう空間異常です。

報告書にはSCP-3008から脱出した
ある人物が残した日記帳の中身が
記載されていて、
その内容はちょっとしたホラー系
サバイバル小説のようになっています。

SCP-280-jp「縮小する時空間異常」

SCP-280-jp - SCP財団

触れたものすべてを消失させる球形の時空間異常。
消失させたものの質量に応じて大きさが縮む性質があり、
財団は収容プロトコルを兼ねて
職員がこのオブジェクトの中に廃棄物を
放り込んだり、何でも削れる性質を利用して
物の切削に利用することを認めています。

しかしながらこの報告書の真の妙味は
報告書を読んでいる私たち自身も
報告書内にある「プロトコル開始」
ボタンをクリックすることでこの
収容プロトコルに参加することができる点です。

ボタンをクリックするたびに
ページ内にある変化が生じ、
最後には予想もできないとんでもない事態へとつながります。
その結末はぜひとも実際にボタンをクリックして確かめてみてください。

ちなみにこのオブジェクトは
日本支部でもトップクラスの
1000を軽く超えるup voteを獲得していて
さらに2018年にはその人気からか
日本支部のSCP財団殿堂入りコレクション入りも果たしています。

SCP-240-JP「0匹のイナゴ」

SCP-240-jp - SCP財団

引き続き日本支部の
殿堂入り報告書をご紹介します。

SCP-240-JPはあの悪名高い日本生類創研が
その誕生に関与した疑いのある、
「自分が死んだという事実を改変して
無かったことにする」

現実改変能力を持った特殊なイナゴです。

しかし報告書を読み進めると
すぐにその記述内容に矛盾があることに気づくことができ、
さらに報告書末尾に記載された補遺の
内容を読むことによって
このイナゴの能力を理解することができるという
捻りの効いた構成となっています。

本家がある程度歴史を重ねた後で
誕生したためか、それとも日本人の国民性ゆえか、
日本支部のオブジェクトにはこうした
言葉遊び的なひねりのあるタイプの報告書が
比較的多いように思えますね。

SCP-488-JP 「人狼」

SCP-488-jp - SCP財団

そのまま読むととても
非常に危険なオブジェクトのようですが
赤色の文字だけを抜き出して読んでみると…?

SCP-374-JP「秘密結社キャッチ&リリース」

SCP-374-JP - SCP財団

サイト-81で1ヶ月ごとに発生する職員誘拐事件。

報告書を読んでいくとその犯人と
意外すぎる誘拐の目的が明らかになります。

SCP-999-JP「I am NO.9」

SCP-999-jp - SCP財団

自分に関するあらゆる事象を
"9"に変えてしまう現実改変能力を持つ人型オブジェクト。

たったそれだけのことなのですが
報告書を読むとこのオブジェクトの持つ
シンプルなヤバさがよく伝わってきます。

リリーの提言(SCP-001)

リリーの提言 - SCP財団

人類が滅びる24時間前に起きる事象。

文章の短さに反して内容のインパクトがあり、
かつ他の報告書でもしばしば
言及されているのを見かけるためセレクトしました。

ちなみにSCP-001はちょっと特殊で
いくつもの提言(ダミー報告書)が存在し、
その中に本物のSCP-001報告書が
あるのかどうかすら設定上はっきりしていません。

他の主要な提言はこちらでまとめていますので、
ご興味があれば追加で読んでみてみてください。

SCP-2000「機械仕掛けの神」

SCP-2000 - SCP財団

人類終焉シナリオに対する
財団の最後の切り札にして
おそらく最も有名なThaumielオブジェクト。

かなり長めの報告書ですが
様々な報告書で言及があるので
基本知識として抑えておくことをお勧めします。

SCP財団の楽しみ方

最後にSCP財団で面白い報告書を
見つける方法をいくつかご紹介します。

SCP財団殿堂入りコレクション

SCP財団殿堂入りコレクション - SCP財団

SCP財団殿堂入りコレクション-JP - SCP財団

ファン・コミュニティの両方にとって
重要な存在だと認められた一握りの
報告書だけが選ばれる栄誉の殿堂。

ここに載っている報告書はどれもハズレがないので
迷ったらとりあえずここから読み始めてみましょう。

評価の高い記事

評価の高い記事 - SCP財団

全ての報告書を
獲得したup voteの順で見られるページ。

殿堂入り報告書を一通り読み終えたら
このページの上位のものをざっと流し読みして、
興味を惹かれるものがあれば
しっかり読み込むという方法が最も効率的でしょうか。

コンテスト出品作から探す

コンテストアーカイブ-JP - SCP財団

SCP-2000-JPコンテスト - SCP財団

SCP財団のWebサイトでは
定期的に特定のテーマでコンテストが開催されています。

まさにこれから評価される
報告書が並ぶ場ですので質はピンキリですが
現在進行形のライブ感を味わいたい方にはおすすめです。

人事ファイル(著者名)から探す

SCP財団の執筆者にはそれぞれ
投稿作品や実績などをまとめた個人ページがあるので
お気に入りのSCP報告書が見つかったら
同じ著者の報告書を辿って探してみるのもおすすめです。

人事ファイルの一例

また、報告書の著者名を知りたい場合は
まず報告書下のHistoryをクリックして
出てきた編集履歴の一番最初のアクション(=投稿)を
した人の名前を見れば分かります。

まとめサイトや解説動画を利用する

公式サイト以外で情報を集める際に便利なのが
Youtubeニコ動に投稿されているSCPの解説動画や
アニヲタwiki5chのSCPスレなどの外部サイトです。

SCP報告書の中には難解なものも多く、
こうしたサイトを利用することで
理解の助けとすることができる他、
話題のSCP報告書やファン同士の定番ネタを知る上でも役立ちます。

また手前味噌ですが私の拙サイトでも
いくつかSCP関連のまとめ記事を投稿しているので
未読の方はこちらにも目を通していただけると私が感激します。

まとめ : SCP財団の世界はこれからも広がり続ける

SCP財団はアメリカだけでなく
日本や中国、ヨーロッパなど世界中で
その人気が高まっていて、本家アメリカでは
既にSCP報告書がシリーズVI(5000番台)など
その勢いはいまだ衰えを見せていません。

洒落怖などこれまで人気のあった
ネット発のホラーコンテンツが軒並み衰退している中で
SCP財団はその救世主になり得る存在なのかもしれませんね。

SCPに興味があるなら以下の記事もおすすめ!

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