最近読んだ中で面白かった日本支部のおすすめSCP報告書4選

SCP

当ブログ恒例(?)のおすすめSCP特集。
本日は日本支部のSCP報告書の中から
ガツンとフックの効いた5本の報告書をご紹介したい。

取り上げる報告書はホラーテイストのものから
思わずほっこりするようなものまで多種多様。
また、例によってどれも当ブログでは
初めてご紹介するものばかりだ。

それではいってみよう。

今週の私的おすすめSCP5選

SCP-2977-JP - 自動化

SCP-2977-JP - SCP財団

SCP-2977-JPに記録されているのは
個室トイレに入ったものの、目的(=排泄)を果たす前に突然死してしまった人が
その無念さ(?)から怨霊のような存在に変化してしまう異常現象だ。

それだけならちょっと笑える怪現象で済むのだが
このアノマリーの恐ろしいところはこれで
怨霊と化した人物が往々にして自分が死んだことに気づいておらず、
生前最後にやろうとしていたことつまりは排泄行為を継続しようとするのだが
何せ当人は幽霊だから出るものも出ず、
その状況的なジレンマからくる執着心が
結果的にアノマリーの霊力を底なしに上昇させ
やがて周囲に霊障による物理的な被害まで及ぼすようになるという
とんでもない因果関係が述べられていることだ。

アノマリーの性質上、人類がトイレを利用する限り根絶不可能であり、
かつそれがいつどこで発生するかの予測も困難であるというのに
放っておけばどんどん被害が拡大するというのだから厄介極まりない。

こうしてまた新たな財団の頭痛の種が増えたかに思われたが、
しかし報告書末尾の補遺で
その発生率がある意外な原因で年々減少しているのが判明して…
というのがこの報告書のオチであり肝。

その原因が具体的に
何であったかについては報告書の記述に譲るが、
こうやって人知れず消え去った異常が
他にも結構あったりするんじゃないかと
想像が膨らむ面白いオチだったように思う。

ちなみにトイレで突然死するケースが
そんなにあるものかと気になって調べたところ、
トイレでいきむことで血圧が一気に上昇し、
血管が切れて死亡する事例を解説したネット記事がいくつも見つかった。

便秘のいきみが死を招く!トイレで死なないために (1/1)| 介護ポストセブン
  急激な温度変化により、血圧が急上昇することで起こる「ヒートショック」。寒暖差が激しい時期、場所でのヒートショックによる死亡事故は要注意だ。お風呂場での危険を耳にする人は多いかもしれない。  しかし、危険なのはお風呂場だけではない。 →野村克也さんも…お風呂が命取りになった著名人 【目次】 トイレでいきんで (1/1...

もしあなたが高血圧気味で、
なおかつトイレの悪霊になる気がないのであれば
特に冬のトイレでは
上の記事に書かれているような対策を導入することを考えた方がいいだろう。

SCP-2975-JP - 「だって深夜に起きていると何か食べたくなるじゃん」

SCP-2975-JP - SCP財団

仕事や勉強で夜遅くまで起きている人の元に
飲食物と意味不明な内容のメモがセットで出現する怪現象についての報告書。

こういうタイプの報告書は、
個人的には好きな反面ちょっとずるいとも思う。

あんなオチを見せられたら
そりゃあ嫌いにはなれないでしょうよあんた。

SCP-2973-JP - 史上最強の能力を持つ者

SCP-2973-JP - SCP財団

未だかつて、メタタイトルの時点で
自らの最強を断言したSCP報告書が存在しただろうか?
いやない(反語)。

しかもこのSCP-2973-JP、
実際に最強を名乗るにふさわしい能力の持ち主なのだ。

  • クラスⅧ現実改変能力
  • 第I確度の時間遡行能力
  • 特A級確率改変能力
  • 異常力学的能力(レベルⅥ相当)
  • P指標0.005の物質操作能力

これほどの力を持つSCP-2973-JPが
その力で一体どんな恐ろしいことをやってのけたのか…

それは是非、君自身の目で確かめてみてくれ!

SCP-706-JP - Curiosity Kill The Sloth?


▲(発見当時のSCP-706-JP。報告書中より引用)

SCP-706-JP - SCP財団

無害そうに見えて実は…系の報告書の中でも
特に秀逸だと感じられた一作。

もし財団がこのアノマリーを制御できたら
もしかしたら他のアノマリーの利用法を解き明かすための
Thaumielオブジェクトとして活躍したかもしれないとか、
読後に色々と妄想が膨らむのが良き。

終わりに

今回は日本支部の報告書の特集ということで、
これを書くにあたって日本支部の報告書を一気に読み返したのだが、
その過程で改めて思ったことは
日本支部の報告書には程度のさこそあれ
大なり小なり日本支部らしさというものが共通して感じられるということだった。

完全なる主観だけど、
私が特に日本支部らしさを感じるのは次のような場合だ。

・宇宙人や異世界の存在が登場した場合、それが人間に有効的だったり可愛げのあるキャラクターに書かれる割合が多い(例えばSCP-2975-JPのように)。本家は逆に侵略者的なパターンが多いように感じる(例:scp-2998とか。逆パターンも普通にあるけどね)
・ホラーはスプラッタよりも怪談とか心霊的な湿っぽいエッセンスになりがち(例:scp-540-jpとか「しんに」とか)
・本家よりも登場人物の動機や心理が自然に理解しやすい。逆に本家は海外の映画や小説を読んでいる時のような思考・行動に対する異文化感を所々で感じることがしばしばある(そこが魅力の一つでもあるけれど)

今回だとSCP-2975-JPや
SCP-540-JPあたりが特に日本支部らしさのある、
言い換えれば日本支部でなければ
生まれえなかったタイプの報告書だったのではないかと私は思う。

こういった違いは好みはあれど、
本家にはないタイプの報告書が生まれる余地があるという意味で
素晴らしいことだと思うので、
日本支部の活動が本家に劣らないくらい
今後も活発に続いてくれればと願わずにはいられない。

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