キュン死注意!史上最も可愛すぎるSCPオブジェクト11選

SCP

はじめに

こんにちは、daimaです。

本日はここ数年で一気に
認知度が上がってきた感のあるSCPの中から、
あまりにも可愛すぎてキュン死しそうになる
癒し系のアノマリーたちを
全部で11体厳選してご紹介します。

SCPでありがちな、カワイイふりをして実は…
みたいなひっかけも一切ありませんので
ご安心してお楽しみください。

それではどうぞ。

各SCPの詳細と解説

SCP-132-JP「紙魚入る」

SCP-132-JP - SCP財団

アイテム番号 :  SCP-132-JP
オブジェクトクラス :  Euclid

.:*・*・゜.:*・゜ゅゆゆ おなかすいた
              ゆ              ゆゆゆ ぼくたちは生きてるよ それだけだよ              ゆ                              ゅゅ だれかとはなしてる?

SCP-132-JP-1は紙魚※に似た
未分類の昆虫です。
(※紙や乾物を食べる小型の昆虫)

SCP-132-JP-1は本など何らかの文字が書かれた
紙面上に卵を産む習性があり、
産み付けられた卵はその後約5分をかけて
放射状の染みを紙面に残しながら溶解します。

そして放射状の染みが形成されてから
約30分後に紙面上に10〜30体ほどの
SCP-132-JP-1の幼体(SCP-132-JP-2)が出現するのですが、
その見た目というのが非常に特徴的で、
なんと出現した紙面に書かれていた文字と
同様の染料、書体で書かれた「ゅ」または
「ゆ」の文字に酷似した姿をしているのです。

こうして出現したSCP-132-JP-2は
紙面上をうねるように移動しながら
そこにある自分と同じ染料の文字を捕食します。

また孵化して3週間以上が経過した
SCP-132-JP-2は驚くべきことに
自身と同じ染料の文字を
紙面上に出現させることによる
会話を行う能力を獲得するようになり、
報告書にはSCP-132-JP-2がこの方法で
財団の担当者と会話を行った際の記録が残されています。

か…かわいすぎる(戦慄)。

このようになんとも愛らしく
基本的に人畜無害なこのアノマリーですが、
しかしその性質には不明な点が多く、
また文字を食べることで
貴重な資料を損なうリスクもあることから
その総数は財団によって
厳密にコントロールされています。

…そう、
実験の過程で増殖したSCP-132-JP-2は
その度に1体のみを残してそれ以外は廃棄…
つまり紙を焼却したり
塗りつぶすことによって殺処分されてしまうのです。

SCP-132-JP-2が無邪気で
かわいらしい存在なだけに
なんとも気が滅入るこの事実ですが、
それは実際に処分を行う
財団職員にとっては尚更であるようで、
本オブジェクトの特別収容プロトコルには
処分の担当者に対するメンタルセラピストによる
簡易的な診察が組み込まれています。

そしてこの情報に関して
もうひとつ辛い事実があります。

それは、SCP-132-JP-2の個体に
他の個体の状態を離れていても
感知できる能力があり、
そのため財団によって他の仲間たちが
処分されている事に全てのSCP-132-JP-2が
気づいている
という事実です。

何とも居た堪れないこの事実ですが、
実は先ほども少し見た会話記録の中に
仲間たちを財団が処分していることに対しての
思いを尋ねられた際のSCP-132-JP-2の
反応が記録されている個所がありました。

仲間たちが次々と殺され、
次は自分かもしれないという状況で
SCP-132-JP-2が感じたのものは
恐怖か、怒りか、それとも…

。・゚・(ノД`)・゚・。

SCP-3338「オタマトーンはあなたのルームメートになりたいです~」

SCP-3338 - SCP財団

アイテム番号 :  SCP-3338
オブジェクトクラス :  Euclid

面談において、エージェント カトウは彼女が
現在居住しているアパートの同居人を探していると表明し、
快適な家具の存在と、ジャズクラブがある建物に
近接していることを強調していました。

アパートへ帰還したエージェント カトウは、
ドアに近いサイドテーブルの上に
SCP-3338実例が出現しているのに気付きました。

SCP-3338は日本国内の様々な都市圏にある
アパート、団地、大学寮に自発的に出現する
異常なオタマトーン※です。
(※株式会社キューブと明和電機によって開発された手持ちの電子楽器玩具)

SCP-3338は必ず口の部分に
「オタマトーンはあなたのルームメートになりたいです〜」と書かれた
小さな紙切れを咥えて出現するほか、
以下のような特徴が確認されています。

  • 安定した収入のある単身住居にのみ出現する
  • 通常のオタマトーンと同様に演奏することができる
  • 最初の出現時には通常、表玄関の入り口付近に出現する
  • 月1回、SCP-3338実例の口に借家人の家賃の1割〜1.5割に相当する紙幣が出現する
  • 借家人の失くしもの(鍵、切符、身分証など)を見つけてくれることがある

ただ可愛いだけでなく律儀にも
家賃の一部を肩代わりまでしてくれるというのだから、
一人暮らしに寂しさを感じている人にとっては
この上なく最高な同居人ですね。

ただし同居を続けるか否かの選択権は
SCP-3338の方にもあり、
以下のいずれかの条件を満たしてしまった場合には
SCP-3338はその部屋から姿を消してしまいます。

  • 借家人が居住地を変更する。
  • 借家人がSCP-3338を居住空間の敷居の外側に1日(24時間)以上配置する。
  • 借家人が冗談のつもりでSCP-3338実例の口にゴミ・汚れた衣類・その他の屑類を挿入する。
  • 借家人がSCP-3338実例について不躾な発言をする、またはSCP-3338を装飾品や家具として使おうとする。
  • 借家人がSCP-3338実例に1週間以上話しかけなかった。
  • 借家人が記憶処理によってSCP-3338実例の存在を忘却した。
  • 如何なる種類であれ、カメラ(隠し・携帯電話・手持ち式など)で静止状態のSCP-3338実例を15分以上撮影する。
  • SCP-3338実例への追跡用デバイスの設置。

人間のルームメイトと同じように
お互いを尊重する気持ちが
SCP-3338との同居にも必須ということですね。

ともあれ、これらの点に気を配れるのであれば
これほど自分のところに来てほしいと思える
アノマリーも他にはないのではないでしょうか。

家に訪問してくるタイプで思いつく
他のSCPオブジェクトがいとこのジョニーとか
冬至祭の男とか、
基本的にロクでもない連中ばかりなんで尚更ね…

SCP-2295「パッチワークのハートがあるクマ」

SCP-2295 - SCP財団

アイテム番号 :  SCP-2295
オブジェクトクラス :  Safe

全ての傷を癒す事が出来るのは、時間だけだから

SCP-2295は左胸の位置に
心臓のイラストのパッチワークが取り付けられた
全長46cmほどの可愛らしいクマのぬいぐるみです。

SCP-2295は自発的に行動することができ、
近くに臓器に大きな損傷を負った人を見つけると
周囲の生地や詰め物を利用して
対象者の臓器そっくりのパッチワーク模倣(SCP-2295-1)を作成し、
これを未知の方法で対象者の傷ついた臓器と交換します。

交換された臓器はパッチワークであるにもかかわらず
本物の臓器と同じ働きをし、拒絶反応を起こすこともなく
多くの場合で対象者は健康な状態に回復します。

このようにSCP-2295は自ら進んで
人命救助をする非常に心優しいアノマリーであり、
また周囲の材料が不足している場合には
自分の生地や詰め物を代わりに使用するという
自己犠牲ともとれる行動まで取ることが確認されています。

もちろんこの行動にビルダーベアのような裏はなく、
人間にとってメリットしかないアノマリーなのですが
人間を助けたいという気持ちが強すぎるためか、
自分の手に負えない損傷を負った対象に出会ったときには
まるで自分の無力さに涙するかのように
目から生理食塩水を発生させた事例が確認されています。

対象: D-2723、18歳
診断: 脳出血
注記: SCP-2295は約1分間、苦しんだ様子で周囲の材料を掻き集めた。
SCP-2295は、その後、███████社製ダヴミルクチョコレートのキングサイズ・キャンディバーを異常に生成し、対象に提供した。
SCP-2295は実験終了まで、’目’から生理食塩水を異常生成しながら、対象の右足首に縋りついていた。

このアノマリーがなぜこのような特性を
持つようになったのか、その理由は
最後まで報告書中で明言されることはありませんでしたが、
報告書の最後にはSCP-2295の出自に関係があると思われる、
一通のお見舞いカード※の内容が掲載されていました。
(※SCP-2295が発見された大破した郵便配送車両の内部にあったもの)

トミーへ

全ての傷を癒す事が出来るのは、時間だけだから

愛をこめて
おばあちゃんより

SCP-2952 「 地方グウェリン国際輸送」

SCP-2952 - SCP財団

アイテム番号 : SCP-2952
オブジェクトクラス :  Safe

貴殿の利用客の不服申し立てへの速やかな応答と、素晴らしい顧客サービスにお礼申し上げます。そのため、私どもはあなた方の組織の全てのメンバーに、我がC.O.R.G.I.システムの無償利用を許可しました。何か質問がお有りでしたら、最寄りのシー評議会へとスズメをお送りください。
運送管理官、G.フォックスグローブ
タルイステーグ評議会

上に添付した写真を見てください。

何の変哲も無い、
強いて言えば今すぐ頭を撫でたくなるくらい
かわいいコーギー犬が写っていますね。

しかしこれこそがSCP-2952であり、
この可愛らしいコーギーの胴体は
写真の見えない部分で地面に埋まっていて、
上半身のあるアメリカから下半身のある日本まで
実に30,000キロメートル以上もの体長を有しているのです。

しかし本当に驚くべきはここからで
このアノマリーは生物でありながら同時に
世間一般には知られていない小さな人々のための
長距離輸送機関の役割をも果たしているのです。

SCP-2952の胴体の一部分は、定期的に予定された間隔で小さな穴が開きます - 完全なタイムテーブルはスケジュール-SCP-2952-1を見てください。これらの場所はSCP-2952-1実例と呼称します。

これらの穴が出現するとき、人型存在がSCP-2952から退出します。SCP-2952-2と呼称されるこれらの実体は、全長平均3 センチメートルで肉眼では見えません - 写真や動画にすることは出来ますが、影や足跡といったその存在の物理的な証拠は観察することが出来ます。

あるSCP-2952-1から進入したSCP-2952-2の実例は、別のSCP-2952-1から退出します。SCP-2952の北側の穴は旅客を西へと連れて行き、南側の穴は東へと連れて行きます。SCP-2952の文書化された平均的な速度は、SCP-2952-1実例の停止を考慮していませんが、時速120 キロメートルと考えられています。

このオブジェクトを何かに例えるなら
恐ろしく長くて早い、トンネル状の
動く歩道(ただし外見はコーギー)といったところでしょうか。

またSCP-2952は
利用客であるSCP-2952-2にとって
重要な社会的インフラとなっているようで、
誰かがSCP-2952を傷つけたり
SCP-2952の穴(SCP-2952-1)を埋め立てたりした場合、
それを行なった人物への報復行為が
SCP-2952-2の手によって行われます。

例えば実験のためSCP-2952-1の埋め立てを指示した
財団のある管理官は、その3日後に
どういうわけか姿をモグラに変化させられ※1、
SCP-2952の能力を明らかにするため
SCP-2952を傷つけた※2財団のある研究者に至っては
眠っている間に手足をサンザイの杭が貫通され、
さらに口の中に毒のある植物の実を
放り込まれるという過激な報復を受けています。
(※1 この管理官は埋め立てから2週間後に無事元の姿に戻されています。)
(※2 SCP-2952には再生能力があり、物理的な方法で破壊することは不可能です。)

このように人間に危害を加える力を持ちつつも
しかし基本的にこちらから手を出さない限り
向こうから何かしてくるということはなく、
SCP-2952-2とはウェールズ語を介した
意思疎通も可能であるため
数あるSCPオブジェクトの中では
比較的無害な部類であると言ってよいかと思います。

さて、以上がSCP-2952の概要ですが
実は上記の報復行為の一件の後、
財団側の迅速な対応に対する感謝として
SCP-2952-2側から財団宛に
C.O.R.G.I.システム(SCP-2952-2によるSCP-2952の呼称)
の利用許可が届いており、
報告書にはその招待に応じて
財団のエージェント・デービスが
実際にSCP-2952内部に潜入した記録が綴られています。

ちょっと長めの内容ということもあり
その詳細はここでは割愛させて頂くことにしますが、
SCP-2952-2の文化や社会がうかがい知れる
非常に興味深い内容となっていますので
興味が湧いた方はぜひチェックしてみてください。

SCP-4357-J 「協力的な悪魔」

SCP-4357-J - SCP財団

アイテム番号 : SCP-4357-J
オブジェクトクラス :  Euclid

食べ物や睡眠が必要なようには見えず常に興奮状態にあります。
頻繁に職員の知能や技術を侮辱し、特に自身を収容するのに不足だということに言及します。

SCP-4357-Jは赤い肌で、
身長3m、質量はおよそ200kgにもおよぶ
悪魔のような外見の巨大な人型実体で
常時40~50度の熱を発しており、
怒った場合にはその温度が95度まで上昇します。

このようにスペックだけ見ると
収容するのにも苦労しそうな手合いなのですが
その印象に反して本オブジェクトの収容方法は
異例とも呼べるほどスムーズに確立されました。

一体財団はどのようにして
この敵対的なオブジェクトの
安全な収容方法を確立することが出来たのか。

その理由は以下に掲載する
報告書中のインタビュー記録の抜粋文を読めば
すぐに察しが付くかと思います。

19██年6月6日

エージェント ████████: あなたのここでの目的を述べてください。

SCP-4357-J: この畜生め!俺が分からんのか!
俺が何者なのか知らんのか!
俺がどんなことができるか知らんのか!
畜生め俺をここに縛り付ける方法も知らんのか!
貴様のことだぞ素人め?
貴様は聖水すら携えていない!
俺がその気になったら、どうやってお前は反撃するつもりだ!

エージェント ████████: 分かりました。待っていてください。
すぐに他の者が戻りますので。

19██年6月7日

敬虔なカソリックのエージェント █████: 私から10フィート以上の距離を保ってください。さもないとこれを吹きかけますよ。

SCP-4357-J: うすのろのクズめ。
この羽がただの飾りに見えるのか?
貴様が引き金を引く前に飛び上がって喉を引き裂いてやるわ。
クズめ、忌々しい召喚サークルはどこへやった?
それと護封ヘキサグラムだったか?
貴様は全くののうたりんだな。
畜生め、チョークを持ってこい、俺が手本を見せてやる!

そうです。

なんとこのアノマリー、
自分で自分の収容方法をバラしたばかりか、
時には封印用の魔法陣の具体的な描き方まで
財団職員相手に実演して見せたのです。

しかもこれが別に油断させるための演技とかでもなく
本当に有効な収容方法だったというのだから驚きで、
インタビュー記録中ではところどころで
自分の軽率な言動を後悔する彼の発言を見て取ることができます。

SCP-4357-J: そして、これが正しい召喚サークルの作り方だ。ルーン文字は全て綺麗に丁寧に書くんだ。さあ、俺がこんな風に中に入ると、出るのが難しくなる!

SCP-4357-Jは円の外へ踏み出そうとして見えない障壁に跳ね返されます。

SCP-4357-J: くそ、やってしまったぞ俺!

ラビ・███████: チョークはたくさんあります、悪魔よ。私は逃げ出すより先に封印を描けるのに賭けますね。

SCP-4357-J: ラビ、ラビ、ラビ。 俺は貴様のバカさ加減に心底うんざりさせられたぞ。貴様は本当に封印にはチョークで十分だと思っているのか?塩と銀を使えば闇夜の怪物を押しとどめると虫けらどもが話しているのが分からないか?

ラビ・███████: 悪魔よ、ありがたい。きみは常々ためになるよ。

SCP-4357-J: ちくしょう!違う、待て俺の言ったことは忘れろ!あれはアー、嘘だ!そう!俺たち悪魔はいつも嘘をひり出すだろう!俺の言うことを真に受けるんじゃない!

エージェント ██: この質問はきみをちっとも煩わせない実に簡単なものだ。どうして我々が何もかも用意する前に逃げ出さなかったんだい?

エージェント ██はこれまでの収容措置を手振りで示しました。SCP-4357-Jは打ちのめされたように見え、30秒ほど口が開いたままでした。

SCP-4357-J: お、俺は、そん、な―、つもりは―、ああっ何ということだ神よ!

SCP-4357-Jは90時間にわたってより激しく障壁に自らの身体を打ち付け始め、17分間絶え間なく延々と罵り文句を叫び続けました。

神よ!って…
悪魔が神に嘆いてどうするというのでしょうか(笑)。

以上、なんともお間抜けで愛らしい
一匹の悪魔のお話でした。

SCP-5031 「ありきたりな殺人モンスター」

SCP-5031 - SCP財団

アイテム番号 : SCP-5031
オブジェクトクラス :  Keter

SCP-5031が初めて言葉を話した。「塩」と。

私たちは皆、喜びに包まれている。

上記のメタタイトルを見て、
もしかすると「可愛いSCP特集なのに
『ありきたりな殺人モンスター』!?バカなの?」

と思われた方もおられるかもしれませんが、
安心してください、可愛いですよ(安村風に)。

さて、それではまず初めに
本報告書中の冒頭で確認できる
SCP-5031にの情報をおさらいしておきましょう。

まずSCP-5031のオブジェクトクラスは
Keter(=ざっくり言うと一番危険)です。

起源不詳の非知性的な準ヒト型生物であり
直接観察されている場合に
一時的に存在しなくなる性質を有しているため
原理的にその姿を視認することができません。

加えて映像・写真記録にも
SCP-5031の姿は映らないのですが、
その場合影の観測が可能であるため
そこからSCP-5031のおおよそのシルエットを推測することができます。

影の形状から財団が推測した
SCP-5031の身体的特徴は以下の通り。

  • 頭が異常に小さく、識別可能な首を持たない
  • 両腕の肘から先が3本の前腕に枝分かれしている
  • 長さ約1.9mの細長い胴体
  • 骨盤は刃物状の下端がある三日月形の骨組織の突起で終わっている
  • 常に地上0.5mの高さに浮遊している

そして、ここからが重要なところなのですが、
SCP-5031は肉食で、その対象には人間も含まれます。

狩りの際には先の特徴にも示されている
振り子状の下半身を使って獲物を仕留め、これを捕食します。

…と、これがおおよその特徴なのですが
ここまでの情報を見た限りでは
可愛い要素がカケラもないですね。

むしろ超怖いですよね。
人間とか普通に食べてきますし。

このままではこのアノマリーは文字通り
『ありきたりな殺人モンスター』でしかないのですが、
しかし2018年の2月14日付で
スタンレー・ハックステーブルという研究員が
本アノマリーの担当になったことから
SCP-5031を取り巻く状況は
思わぬ方向へと向かい始めます。

2018/02/14

最初の印象

誰がこれを書いたか知らないが、そいつには言いたい事が山ほどある。
どんなに実用的な手段だろうと、生きた動物を金属の箱の中に10年間放置していたというのは感心しない。

こんな手法が10年前は標準と見做されていたとは理解しがたい。
君はあれが厚さ10インチの鉄の向こう側で何時間も叫び続けるのを聞いたことがあるか? 私が報告書を書き直す時は、説明の何処かに“異常なほど声が枯れない”という特徴を追加しなくちゃならないだろうな。

ちょっと融通を利かせて、あの“収容キューブ”に開口部と保安体制の整った前室を設けてもらえないか? SCP-5031を特定の刺激に曝露させる実験をしたいんだ。

こちらはスタンレー上席研究員が
配属初日に提出した意見書の内容です。

ここでSCP-5031が10年もの間
鉄の(そしておそらく狭小な)箱の中に
閉じ込められ続けていたこと、
そしてそんな状況に対して
スタンレー上席研究員が
強い疑問を抱いたことが判明します。

これが、すべての始まりでした。

2018/03/08

第一試験 (音響) - 概要

序: スピーカーを収容前室に設置し、様々な環境音やポピュラー音楽のアルバムを送出した。SCP-5031の叫び声を上げる性向は、ストレスレベルを計測する効率的な手段として機能した。ストレスレベル100%は通常の叫び声(音量・強度)が48時間持続している状態を指し、0%は全く叫んでいない状態を表す。

選択した音楽ストレスレベル
“朝の森”環境音43%
“海辺の楽園”環境音48%
“深い洞窟”環境音62%
モーツァルト傑作選13%
エンヤ傑作選18%
ベン・フォールズ傑作選6%
ジェスロ・タル傑作選59%
KISS傑作選23%

上記の抜粋は、スタンレー上席研究員が
SCP-5031に対して行った最初の「試験」の内容です。

ご覧頂くと分かるように、
科学的に厳密な実験内容であるのは勿論のこと、
本報告書のディスカッションに寄せられた
あるコメントの言葉を借りるなら
非常に「動物心理学的な」手法でもあります。

つまり、スタンレー上席研究員が提案したのは
それまでのSCP-5031を単なる実験材料や
未知の脅威として扱うやり方ではなく、
SCP-5031をひとつの「知性ある生き物」として
扱う収用と実験の方法だったのです。

全て引用してしまうと長くなりすぎるため省略しますが
スタンレー上席研究員は他にも
同様の試験を複数提案しており、
その中には「遊び」や「語彙」などの試験などが含まれていて、
そうした実験に参加する中で
SCP-5031は短期間で驚くほどの変化を見せていくこととなります。

それは例えば文字のブロックで財団職員に
自分の好きな食べ物を伝えたり、
紙とクレヨンで簡単な絵を描くといったことであり、
中でも音楽と料理には特別な才能を発揮して
実験開始から1年が過ぎた頃には
自分でピアノの演奏や作曲をしたり
料理のオリジナルのレシピの開発したりといった
クリエイティブな活動まで愉しみながら行うようになったのです。

そして実験開始から約1年半後に
行われた最終試験では
バイオサイト-59のカフェテリアで
感謝祭に働く職員たちに提供される
3コース料理の考案に取り組み、
プロ顔負けの3つのコースレシピを考案したほか、
初公開となる自らの楽曲“六本腕のためのピアノ協奏曲”の
ライブパフォーマンスを収容室から放送したことで
職員たちから圧倒的な高評価を得ることに成功します。

その後行われたSCP-5031に対する
ストレスレベルの計測では
完全な快適状態を意味する0%が記録され、
これを以てこれまでの杜撰な収容プロトコルに対する
改定提案書がスタンレー上席研究員の手によって
財団側に提出される運びとなったのでした。

この改定案がその後
財団側にどう判断されたのかまでは
報告書中では明言されていませんが、
しかしこれほどの成果があったのだから
きっと財団側も知性あるアノマリーに対する
収容のやり方を見直さざるを得なくなることでしょう。

以上、ある「ありきたりな殺人モンスター」
一人の優秀な職員の尽力によって
「愛すべき友人」に変わった心温まるお話でした。

SCP-529「半身猫のジョーシー」

SCP-529 - SCP財団

アイテム番号 : SCP-529
オブジェクトクラス :  Safe

特別に警戒する必要はありません。
"ジョーシー"はとてもおとなしく、現段階では低レベル施設なら自由に移動させてもかまいません。
ただしチーズを与えてはいけません - 欲求を満たすのに不十分な量のチーズを与えると悲しむためです。

SCP-529は灰色の波模様の体毛を備えたイエネコです。

写真を見ると分かるように胴体の中央から下が
すっかり消えてしまっているのですが
これは下半身が見えないのではなく
物理的に本当に存在していないのであり、
それにもかかわらずSCP-529は問題なく生きていて
下半身がないこと以外は普通の猫と
全く変わらない行動パターンを有しています。

ちなみに体の断面は覗くことができず、
覗こうとしても光が吸い込まれたように
真っ黒な面が見えるだけであり、
またそこに触れるとゆるやかに
曲がった滑らかな面の感触があるそうです。

と、このように極めて簡潔で
特にひねったオチがあるわけでもない
初期特有のシンプルな報告書の一つですが、
その潔さと写真の猫の可愛さが支持されたのか
本家報告書にしてはかなり多めの
109というかなりのupvoteを獲得しています※(※執筆時点の記録)。

SCP-2300 「 元素ゴーレム」

SCP-2300 - SCP財団

アイテム番号 : SCP-2300
オブジェクトクラス :  Euclid

SCP-2300は同じ元素周期に属するもの同士でしばしば群れを作ります。
音声を発することはできませんが、SCP-2300は英語の音声及び文字を理解します。

SCP-2300は元素周期表における
1番(水素)から98番(カリホルニウム)までの
各元素のみで構成される98体の
ヒューマノイド・ミニチュア・フィギュアの総称です。

写真を見る限り小さくて可愛い印象ですが
対応する元素の中にはウランとか
プルトニウムなんかも含まれているので
命が惜しければもしこのアノマリーを発見しても
安易に近づかない方が吉ですね。

実際、財団の特別収容プロトコルでも
放射性のSCP-2300に関しては
適切なシールド処理を施した隔離収容エリアに
収容することが義務付けられています。

またご存知のように本来
各元素の融点や沸点は一定ではないのですが
SCP-2300を構成する元素はそれがどんな種類であれ
大気圧や温度にかかわらず常に
固体の状態を維持する性質があり、
一方でSCP-2300の本体から切り離れさた部分については
通常の融点・凝固点・沸点を示すようになります。

SCP-2300の知能については
全てのインスタンスが知能を有しているのですが
その程度には差があり、基本的に元素番号が小さいほど
高い知能を持ちます(最高の1番でIQ136ほど)。

加えてSCP-2300には一種の社会性があり、
特にSCP-2300-2、-10、-18、-36、-54、-86は
各々が属する元素周期に君臨する貴族を自称しており※、
他のインスタンスに指示を出すリーダー的な役割を担っています。
(※これはこれらの番号の元素が貴ガス(英:noble gas)と
呼ばれていることにかけた一種の駄洒落だと思われます。)

しかしながらこうしたSCP-2300 の特徴の中でも
最も興味深いのは彼らがもっぱら従事している
芸術作品の創作活動とその展示会の存在でしょう。

報告書にはSCP-2300 が作る作品が
しばしば異常な性質を示し、
またその出来栄えには彼らなりの
良し悪しの差があることが記されています。

SCP-2300はもっぱら芸術作品の創造に従事しており、完成品はしばしば異常な性質を示します。SCP-2300は普段小さなグループに分かれていますが、展示会形式の集会を頻繁に開きます。しかし一般的な展示会と異なり、事前のプロセスといえるものが存在しません。よって、未熟なSCP-2300はより経験を積んだSCP-2300にとっては不十分だと思える物品を披露することとなります。多くのインスタンスから下手だと判定された作品は展示会から速やかに除かれますが、未熟なSCP-2300の多くが高く評価した作品はしばしば長く展示され続けます。

ダンボーみたいな可愛らしい姿のSCP-2300が
頑張って作った自分の作品を持ち寄って
お互いに評価をつけあったりしている姿を想像すると
なんとも微笑ましい思いがしますね。

ただ、読んでいて
なんとなく察した方もいるかもですが
実はこの展覧会のくだりに関しては
メタ的な意味でちょっと怖いウラ話があったりします。

それはこの展覧会の描写が
「SCP-2300 = 現実のSCP財団のメンバー」
「SCP-2300の作品 = SCP財団に投稿された報告書」
「下手だと判定された作品 = 沢山down voteされた報告書」
という関係で、低品質な報告書を投稿する
一部新参メンバーへの一種の皮肉に
なっているのではないかという疑惑であり、
このことについては本家のディスカッションでも
何人か言及している方がいました。

そしてもしこれが真実だとすれば
これを同じサイトメンバーに対する攻撃だと
ネガティブに捉える人も当然出てくるわけで※、
そんなスリリングなネタを
こんな可愛らしい報告書に仕込んだのは
ある意味凄い皮肉精神だなぁと
私は思ったり思わなかったりしたのでした。
(※実際本家ではこの疑惑を理由に
本報告書にdown voteを投じていたメンバーもいました)

SCP-2598 「 旅する蛾のセールスマン」

SCP-2598 - SCP財団

アイテム番号 : SCP-2598
オブジェクトクラス :  Safe

SCP-2598: 《かつての私は貴方のようでございました、博士。
向こうにいる他の皆も同じようなものでございました。
一生の目的無く生きておりました。
しかし、それは以前の話。
今の私はモルヘイムの美しさを知りました。
さらに何と、モスヘルムはお子様が喉につまらせてしまうこともなく安全なのです。》

SCP-2598はヤガ科モンヤガ亜科に属するガで、
モールス符号に合致したパターンで
仲間同士の頭をぶつけることで
人間と対話を行うことが出来る能力を持っています。

要はよくある人間と会話できる動物の一種なのですが、
このアノマリーが変わっているのは、
この会話能力を使って人間に対して
積極的にセールストークを仕掛けてくる点です。

イーズ博士: 私の言うことが確かに聞こえるかね、理解できるかね、SCP-2598?

SCP-2598: 《はい博士。貴方のおっしゃることはとても良く聞こえます。それもそのはず、モスヘルムのテクノロジーのお陰で、音が拡大されているのです。》

イーズ博士: 良かった。さて、SCP-2598、君たちはどこを由来にしているのか話してもらえるかね?

SCP-2598: 《かつての私は貴方のようでございました、博士。向こうにいる他の皆も同じようなものでございました。一生の目的無く生きておりました。しかし、それは以前の話。今の私はモルヘイムの美しさを知りました。さらに何と、モスヘルムはお子様が喉につまらせてしまうこともなく安全なのです。》

彼らが売ろうとしているのは
モスヘルムというガのために
設計されたヘルメットです。

彼らがなぜこれを売ろうとしているのか、
またモスヘルムの製造元はどこなのか
といった具体的な情報は
現時点では全てが謎に包まれています。

イーズ博士: わかった。つまり、以前は話し言葉を理解することや、コミュニケーションをすることは出来なかったと言っているのだね?今は、そのヘルメットを手に入れたから、理解できるようになったということかな?

SCP-2598: 《それはまるで、私の目の前のドアが開かれたかのような体験でした、博士、私は光を得たのです。それも何故ならモスヘルムのお陰。貴方もたった三回の分割払いで手にすることが出来るのですよ。お値段1999》

イーズ博士: 当然気がついているだろうが、私はそのようなヘルメットをかぶることはできない。それは、あまりにも小さすぎるのだ。

SCP-2598はコミュニケーションを20秒間中断、その間、封じ込め房の照明を反時計回りで回っていることが観察される。

SCP-2598: 《そのとおりでございます、しかしですよ、貴方もガのご友人をお持ちでしょう。そのような時、モスヘルムの卓越した力がお役に立てます。また、クリスマスの靴下に入れるプレゼントにしてもお喜びいただけるでしょう。》

複写終了

なんという商魂たくましさ…

しかし自分が相手に使えないものを売ろうとしていることを
相手から指摘されて初めて気付くところなど
なんともおマヌケで可愛らしいですね。

一方イーズ博士はこのインタビューの中で
自分がかぶれないからという理由で
モスヘルムの購入を拒否していますが、
しかしアノマリーの実態解明という点からすれば
その手がかりとなりうるモスヘルムは
少なくとも一つは確保しておいた方が良かったのではないでしょうか…?

もっともインタビュー中では購入に必要な
通貨の種類が会話の途切れで不明となっているので、
もし買おうとしてもガの世界でしか
通用しない未知の通貨を要求されて、
結局買えないということになる かもしれないですけどね。

SCP-1171 「人間どもは去れ」

SCP-1171 - SCP財団

アイテム番号 : SCP-1171
オブジェクトクラス :  Euclid

██████博士: "そうだな。教えてくれ、君の見た目はどんな感じだ?"

SCP-1171-1: "ウム, イタッテ平均テキ.七ツノ高イ巻キヒゲ.茶色ノ甲羅.緑ノ生物発光.青イ目.貴方ハ?"

██████博士: "同じだ"

SCP-1171は、オーストラリア、クイーンズランド、
██████にある二階建ての家屋です。

この家屋の一番最後のオーナーである
ジョン・ワーサムが幽霊についての苦情を
行政当局に訴えたところ
それが最終的に財団の情報網に引っかかり、
財団は現地にエージェントを派遣。

その結果、後述するアノマリーの存在が確認され、
ワーサム氏には記憶処理が施された上で
建物は財団側によって買い取られることとなりました。

SCP-1171で発見されたのは、
窓の結露の上に文字を書いて
意思疎通を図ってくる不可視の実体(SCP-1171-1)です。

SCP-1171-1は異世界の住人であるようで
自分のことをBeauremontと称し、
積極的に人間に敵対する態度を示しています。

ところがこのBeauremont氏、
調査のためSCP-1171を訪れた
とある博士のことをうっかり
自分たちの仲間であると誤認してしまい、
そのことによって話は
思わぬ方向へと展開し始めるのでした…

対話ログSCP-1171-1-3

SCP-1171-1: "炭素製ノ猿ハ去レ"

██████博士: "やあ"

SCP-1171-1: しばしの間 "誰カ居ルノカ"

██████博士: "僕は██████博士"

SCP-1171-1: "ハジメマシテ.私ハBEAUREMONT"

██████博士: "どこにいるんだい?"

SCP-1171-1: "我ガ家ノりびんぐるーむダ.貴方ハドコニ?"

██████博士: "そことは違うリビングルーム"

SCP-1171-1: "素晴ラシイ.ドウヤッテ書イタンダ?"

██████博士: "さあね。私は君がやったんだと思ったが"

博士とBeauremont氏が
初めて遭遇した日の会話ログです。

初めは「炭素製ノ猿ハ去レ」と
敵意を込めたメッセージを送っていたBeauremont氏ですが、
博士が言葉を返すととたんに態度が軟化しています。

恐らく自分のメッセージに
初めて返事があったことで
嬉しくなってしまったのでしょうね。

SCP-1171-1: "知的ナ誰カサント話セテ嬉シイヨ" 5つの小さな点付きの楕円と曲線が出現。2つの点は下の方、一つは上、残る二つは左に。察するにSCP-1171-1版の"スマイリーフェイス"か。

██████博士: "そこには他に誰もいないの?"

SCP-1171-1: "アア,大半ハ単ナル生殖体ト炭素愛好家ノ群レニ過ギナイ.例エ政治的二正シイ糞ダロウト知ッタ事カ"

██████博士: "生殖体?"

SCP-1171-1: "ソウダ.貴方モ知ッテイルダロウ,人間ダ.ソレトモ,ソッチニハ居ナイノカ?"

██████博士: 若干の思案、後回答 "ああ。人間に付いて教えてくれ"

SCP-1171-1: "何ダッテ.アイツ等ハ最低ダ.ツマリ,イヤ勘違イシナイデ欲シイガ,私ハ人種差別者デハ無イ.私ノ最モ親シイ友人ノ何人カハ人間ダ. トハイエ彼ラガ我々ト同ジグライ素晴ラシイモノナラ, ナゼ彼ラハ皮膚ヲ必要トシテイルノダ?ソウダロウ?"

██████博士: "そうだな。教えてくれ、君の見た目はどんな感じだ?"

SCP-1171-1: "ウム, イタッテ平均テキ.七ツノ高イ巻キヒゲ.茶色ノ甲羅.緑ノ生物発光.青イ目.貴方ハ?"

██████博士: "同じだ"

この時点でBeauremont氏は
博士のことを同種だと勘違いしていて、
そのことを察した博士の方も
うまく話を合わせて情報を引き出しています。

ここでの会話の内容からは、
Beauremont氏の種族が人間と全く異なる外見を持っていること、
高度な知性と社会性を備えていること、
Beauremont氏の側の世界にも
「人間」が存在していることなどが読み取れます。

これらは財団にとってはどれも貴重な情報であり
博士の立場としてはこのまま演技を続けて
さらなる情報を入手したいところですが、
果たしてそんなに都合よく行くものでしょうか…?

対話ログSCP-1171-1-6

SCP-1171-1: "博士、居ルカ?"

██████博士: "ああ。Beauremont、元気かい?"

SCP-1171-1: "マアマアダ.忌々シイ霊長類ノ奴ノセイデ昇進シソコナッタ."

██████博士: "残念だったな"

SCP-1171-1: "構ワナイ.少シ癪ニ障ルガ.空気吸イ袋ノ原始生物ナンゾヨリ私ノ方ガ優レテイル事ヲ私ハ知ッテイル.私ハ懸命ニ働イテルンデネ, ソウダロウ?"

対話ログSCP-1171-1-13

SCP-1171-1: "博士、居ルカ?"

エージェント█████: "彼は出かけている。私は彼のために彼の家を見張っている"

SCP-1171-1: "ドナタカナ?"

エージェント█████: "私はジョン・ドゥ。人間だ"

SCP-1171-1: "何テコッタ.博士ガ人間ヲ知ッテイタトハ知ラナカッタ"

エージェント█████: "何か問題が?"

SCP-1171-1: "イヤイヤイヤ.ソロソロ博士ニ人ノ友人ガ出来テモイイ頃合イダ.彼ガ新タナ人類ト会エルノヲ知ッテ嬉シイヨ"

対話ログSCP-1171-1-14

SCP-1171-1: "博士!博士!居ルカ?"

██████博士: "ここにいるよ、Beauremont"

SCP-1171-1: "博士ハ家ニ人間ガ居ルコトヲ知ッテイルノカ?"

██████博士: "ああ、彼は最近越してきたんだ"

SCP-1171-1: "ソウカ,私ハ彼ト少シ話シタ.少シ小生意気ナ所ハアッタガ,アノ生殖体ニハキチント分ヲワキマエサセテヤッタヨ."

結論。
Beauremont氏、想像以上にチョロかった。

博士の正体に全く気付かないばかりか、
いつの間にか仕事の愚痴まで
話すほどの親密さになっています。

人間を下に見る態度は相変わらずですが、
かといって必要とあれば人間と
コミュニケーションをとることも
やぶさかではないようですので、
仮にもし今後何かのきっかけで
博士の正体がバレるようなことがあっても
Beauremont氏ならきっと変わらず
友情を保ち続けてくれることでしょう。

SCP-682-CU「史上最可愛小ちゃいとかげ」

SCP-682-CU - SCP財団

アイテム番号 : SCP-682-CU
オブジェクトクラス :  ももいろ、ふわふわ

SCP-682-CUが動く、話す、封じ込めを破ろうとする時は可能な限り、写真撮影、または録画用の器材で記録してください。SCP-682-CUがこれらの行為を行っている様子を撮影することに成功したビデオは、すぐにYouTubeにアップしてください。

本日お送りしました
可愛いSCP特集のトリを務めますのは
エイプリルフールに投稿された
ジョークオブジェクトの一つである
SCP-682-CU「史上最可愛小ちゃいとかげ」です。

この報告書ついては、完全なるジョークであり、
その詳細をあれこれ説明するのも野暮かと思いますので、
短めですし、実際の報告書をご覧いただくのが一番かと思います。

その上で、ほとんどの方にとっては
不要かと思いますが、念のため一応補足しておくと
このかわいこちゃんの元ネタは
コイツでございます。

おわりに

可愛すぎてキュン死寸前になるSCPオブジェクト特集、
お楽しみいただけましたでしょうか。

ホラーをベースとするSCP財団だからこそ、
たまにこういった報告書を読むと心が洗われるといいますか、
血だまりの中のお花畑を見つけたといった感じで
なんともホッとした気持ちになるんですよね。

色々と厳しい昨今ですが、
こういった優しいお話を書く人もたくさんいるということで、
お互いめげずに頑張っていきましょう。

それでは!

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